2004-01-01から1年間の記事一覧

22日、京都の保健師の方々の研究会にお招きいただく。

地域に関わり、家庭訪問もされるという「保健師」というお仕事について、考えさせられる。 参照1、参照2

 勉強と外出

(1)とにかく勉強が足りない (2)とにかく機会を見つけて足を運んでみる というふたつの信念(というか課題)が徐々に強まりつつある。 おのずと「勉強と外出」が生活の中心になるので、これまでのような「自分で考えて長文を書く」ようなエントリーは減…

「国民総動員」 と ニート・引きこもり

id:kwkt さんのレポートによると、鈴木謙介氏は次のような発言をされている。 (太字・赤字強調は上山) 鈴木氏曰く、私的な領域をどう考えるかが問われているとのこと。 戦後の日本の社会民主主義的な制度は私的なことにかなり口出しをしていて、ある特定の…

「祝祭的」

「波状言論」に掲載されている鈴木謙介氏(id:charlie_k)の「カーニヴァル・モダニティ・ライフ」4回分を一気に通読し、再読したのだが、きわめて示唆的。 特に第2回(第13号掲載)、第3回(同15号)のニート論、「雇用問題と祝祭的勤労」がツボ(当然か…

連続パネルディスカッション : 「分岐点に立つ『ひきこもり』」

先日遅刻したイベントの録音CD を、全部聞くことができました*1。 素晴らしい。 あのイベント以後、私が当BLOGで展開した論点のいくつかが、より詳しく触れられていたりしました(汗)。 第2回が11月28日(日)にあり、私も必ず聞きにいく予定です。 こ…

孤独な穴掘り

他者の言葉に関わることを拒絶されていると感じてきた私が、少しずつ、他者の鉱脈に出会いつつあるのかもしれない。 少しずつ、本を読み始めた。

「加害者は、構造的に・・・」?

「被害者に味方する」というのは、「わかりやすい」態度、ある意味「俗情」なのかもしれない。 「加害者自体が、社会の被害者だ」という言い方も、耳にしたことがある。 そもそも、「ひきこもり」をテーマにする私のサイトでこういうエントリーをすることに…

「被害者」

11月11日の『報道ステーション』で、犯罪被害当事者の岡本真寿美さんが紹介されていた。 事件の概要 : 参照1 参照2 事件そのもののみならず、被害後の窮状の理解不能な理不尽さ。 番組では、次のような情報も紹介されていた*1。 では、ここで国の統計(20…

国会での論調

平成5年以降「引きこもり」がどのような文脈で、どのようなニュアンスで言及されてきたかを調べると面白いことが分かりそう。 なんだかんだ言っても国会での議論は行政に大きな影響を与える。 その国会での論調が、ニートと引きこもりでどう違うのか、という…

「ニート」と「ひきこもり」

「○○対策費」のからくり ニート対策費は、何も0円からいきなり231億円に増えたわけではない。 従来行っていた施策を「これはニートにも関係ある」ということでラベルを貼りかえただけの予算が半分以上を占める。 なんと・・・・。 「受けがいい」 なぜNE…

 外出直前メモ

「霞が関の某中央官庁で働く公務員」だという id:kanryo さんが、いろんな意味できわめて勉強になるエントリーをくださっています。 全文をHTMLメールにコピペして熟読したのですが、「政策形成」の問題に開眼させられたかも。 未知の分野だし、触れたいこと…

雑感

最も感情を動かされる事態を、最も冷酷な知性で分析する必要がある。

夜、chikiさん(id:seijotcp)主催のチャット大会に参加

刺激的。 提出された論点をいくつかこの場で紹介するかもしれない。

昼、デビューネットに参加

世間から「甘えている」などと言われる「引きこもり」だが、高齢化した当事者にとっては当たり前のように「生き死に」の話。 この温度差はなんとかならないか。 ギリギリの切実さが、社会的なものと切り結ぶところで話ができたと思う。

排除された人間が生き延びようとするときに発生する、きしみやトラブル。

何を考えればいいか。

内部化の戦略メモ

「社会的排除」防止の努力は、誰のために為されるのか。 ●(1) 排除された人たち ●(2) 活動家本人 ●(3) 既得権益(被包摂)層 活動家は、被排除層のための利益を実現するためには、既得権益層に訴える必要もある。 その際には「セキュリティ意識の亢…

「ネオコン的マッチポンプ」

アメリカが強硬な措置をとれば、「政治的怨念」の火に油が注がれ、国際テロが起こるでしょう。そうすれば、セキュリティ不安が惹起されますが、このセキュリティ不安を、アメリカ一極集中型の情報管理行政を徹底させようとか、それに関わるアーキテクチャー…

「怠慢というテロ」?

ネオコンの政策的主張とは、一口にいえば、「社会政策的な遂行」よりも「法的意志の貫徹」*1を圧倒的に優先させるネオリベ的な内政図式を、国外にも投射したものです。ここに、ネオコンの大きな特徴があるんですね。イギリスやアメリカの中東政策史が蓄積し…

「不透明な弱者」と「怠け者」

ここ以下の引用は、すべて宮台真司氏 「粗野で乱暴なだけがネオコンじゃない」 からです。 不透明な「脱社会的」弱者 かつて「食うための犯罪」がもっぱらだった時代には、犯罪に手を染める少年たちは「見るからに弱者」であり、「社会政策的措置の遂行」に…

内面と客観条件の交点

「格差」「階層」というとふつう経済(構造)問題だが、山田昌弘氏の≪希望格差≫は、「主観要因+客観事態」という言い方になっている。 → 玄田氏「ニート」論の困難さ・難解さと重なる。 「社会的排除」に関し、内面要因と客観的条件の共犯関係が問われてい…

 構造的排除か、怠慢原理主義か

『ニート―フリーターでもなく失業者でもなく』を再読し、『中央公論』12月号の山田昌弘氏の論考 「希望格差社会の到来 ―― 努力が報われる人、報われない人」 を読んで、ちょっとだけ整理できたような。 例によって思考メモです。

土・日・祝日だけ勤務で月給35万円のお手伝いさん募集中

「自分自身がお金持ちになって社会の内部に入ろうとする」面と、「排除される人たちの問題に取り組むことによって自分が社会に内部化される」面と。 いずれにせよ、早く自分を社会に内部化しないと、自分と家族が命取り。

格闘中

20日夜のある企画で、私が『ニート―フリーターでもなく失業者でもなく』を紹介し、議論する予定なんですが、全体をパラパラと読み直していたところ、≪まったく読めていなかった≫ことが判明(滝汗)。 適当な情報だけを拾った「斜め読み」しかしてなかった…

課題共有に向けての模索 ―― 努力継続のために必要なもの

「生死のかかった問題への、アクセス可能な手続き」を見失ったときに、絶望的な気持ちになる。 意欲がなくなる。 つねに、「アクセス可能な手続き」を模索し、創造しなおす必要がある。 ≪手続き≫を、そしてそこから生まれる「課題」を、つねに本質的・効果的…

「立ち尽くす」

具体的に提出された「リアルな手続き」は、しかしこの「ひきこもり」という社会問題の「最終解決」には至らない。 そういう意味でなら、「問いの前に立ち尽くし、言葉を失う」という経験を、真摯さの指標として採用してもいいのではないか。 「様々なファク…

「当事者かどうか」ではなく

私は親御さんたちから、「当事者のリアル」の代弁(翻訳)者になってくれ、という役割をまず期待された。 最近では、保健師など、専門職のかたからのご依頼も頂く。 現場の情報格差をなくすために、それは重要な仕事で、今後も続けたいと思うが、私の口にす…

むしろ≪リアルな手続き≫の創造

「謎として可視化された弱者」の問題に取り組むのは、その謎が生まれてきた背景を変えるためだと思う(環境を変えるだけではなく、当事者へのアプローチの仕方も含めて)。 だとすれば、「リアルに創造」されるべきなのは、「謎」(それは弱者としてすでに存…

「努力のベクトル」について再考 ―― 誰にとってのリアル?

斎藤環氏は上記『中央公論』掲載文章の末尾で、「わからなさの維持」についてこう述べている。 啓蒙的段階を過ぎ、私が引き続き「専門家」を自称し続けるならば、今後はひきこもりの「わからなさ」についてより多く語るべきなのかもしれない。 「専門家」と…

我ながら圧縮度が高すぎてよくわからんので、もう一度。

「必要なステップ」としての≪謎≫化 不可視の弱者(他者)は謎にはなり得ない(存在に気付かれていないのだから当たり前)。 尊重も施策も起動しない。 事件や報道をきっかけに、大量に存在するらしき「不可視の他者」がイメージされるが、既存社会は、この≪…

昨日のエントリー分全体から考えたことを少しだけスケッチ

「不可視かつ透明」 ←→ 「可視かつ不透明」 自立して経済生活を送れる人の内面は、謎ではあっても放置される(非難されない)し、放置されていい(謎的な相手の自由の尊重)。 しかし引きこもり当事者の「主体の謎」は、謎に留まることを許されず、「お前ら…