2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

本田由紀氏インタビュー:≪働く意欲のない「ニート」は10年前から増えていない≫

ものすごく話題になっているようです。 【本田由紀氏による、玄田有史『働く過剰 大人のための若者読本 日本の〈現代〉12』への批判】 アカデミシャンとしての井出さんのコメントが興味深い。 玄田有史さん、本田由紀さんの著書を読みこなした上で考えたいの…

「自民党とつくる会のジェンダーフリーバッシングに関するソース」

chiki(id:seijotcp)さんが、ものすごい一次資料(PDF)を公開されています。 8割を男性が占める引きこもりにあっては、「男たるものは○○せねばならない」「男のくせにそんなこともできないのか!」といった無条件の「オトコ」信仰は、たぶん不愉快な押し…

村山敏勝(id:toshim)『(見えない)欲望へ向けて―クィア批評との対話』帯より*7:

他人を感じたいという性的欲望がなければ、 そもそもなぜ書物など読むのか。 めんどうな理論を学ぶのも、 他者の思考を追体験したいという欲望のため以外、 なにがあるのか。 読書の励みのために。

「ケア」とは

保育園の屋上駐車場から、男性(当時75)の運転するワゴン車が手摺りを突き破って転落、下にいた3歳の園児が亡くなった。 【新聞記事】 以下は、事件関係者に向けたお母様の言葉。*1 “私たちにとっての心のケアは、あなた達の誠意ではないでしょうか。” 「…

『論点ひきこもり』:「二流チャット企画――政治哲学事始め」

社会学の専門家であるスタッフ、井出草平さんに、「ネオリベラリズム」「リバタリアニズム」などについて、僕がレクチャーを受けています。

誰かの自由は、ほかの誰かにとっての不自由。

しかし、「《自由》には、他者が要る」*1。 *1:この発想は、杉田俊介『フリーターにとって「自由」とは何か』に対する生田武志さんの書評から得た。バフチンのことなども思い出す。

《当事者》における、「権威性=自由」の限界設定・・・・の難しさ

社会学者・岸政彦さんによる、「日本摂食障害学会」における医師と当事者のやり取りレポート。 【社会学がええとは誰も言うとらん】 【社会学がええとは誰も言うとらん、続き】 以下は、そこから連想して私が勝手に考えたこと。 「当事者」を、「不自由」と…

「中国の7色に輝く河川と食品」*8

なんじゃこれは…

統制的理念としての

「社会からの自由」と、「社会への自由」 『論点ひきこもり』サイトスタッフの井出草平さんと企画案を練っていて思いついた。 「降りる自由と、参加する自由」のことだが、ウェーバーの言葉だという≪「価値からの自由」と、「価値への自由」≫から。 理想:「…

ウブ

ある情報を知ってショックを受ける。 カネと謝罪の絡んだ理不尽感がチンケな自意識を吹き飛ばしてくれる。 怒りに狂って事情を知りたいと思ってる間は「死にたい」なんて思わない。 怒りが激し過ぎて、無力感がひどすぎると死にたくなるが。 漠然と「この世…

食事のときTV観てたら、「交通事故に遭って死んだ息子の部屋を18年間当時のままに放置している」ご家族が出ていた。事故当時息子さんが着ていた血のついたシャツを彼のベッドの上に無造作に放置したまま、部屋のすべてをそのまんま、18年。ご両親の苦し…

ひとりごと

僕のような状態に陥った者が読書行為に一定の強度を回復できる――「何が書いてあるか」を理解しながら文字を目で追える――こんな状態がまたやってくるとは。ってナルシシズムだし、まだ大して動機付けがうまくいっているわけでもないんだが(だから読むのが苦…

「時間的にも空間的にも社会全体が労働のもとにおかれている」

『現代思想』2005年11月号、廣瀬純「現実主義的革命家とマルチチュード、そして闘争の最小回路」、p.134-5より引用(強調は引用者)。 少々長いが、「ポストフォーディズム的マルチチュード」という話の要約として。 ネグリが「新たなプロレタリアート」と呼…

≪若者の人間力を高めるための国民運動  若者トークセッション2005≫

古谷徹って… 『ガンダム』のアムロの声優さんやんか…

「労働」

あるかたが、僕のこのブログこそが「労働」なのだ、と言ってくれた。 金銭的対価は発生しないが「労働」なのだ、と。 いっぽう、収入にはなるが「労働」ではなく「犠牲」でしかないような労役もある、と。 半分納得してうれしく、半分疑問が残る(社会の多く…

箴言:スーザン・ソンタグ

本屋でメモ。出展はわすれた。*1 Comfort isolates. 安寧は人を孤立化させる 「日常的安寧は」だろうか。 震災時の非日常空間のあの信じられないほど《自由》な感じは、たしかに危機意識と結びついていたか。「ひきこもりと言っても甘えているだけで、要する…

「特異な目撃者」

小林秀雄がどこかで、「芸術家とは、みんなが忘れていることに気がつく人間だ」みたいなことを言ってた。 理論家は、特異な目撃者とは言えまいか。 その報告がひょっとしたら人を楽にするかもしれない。

奥山貴宏『33歳ガン漂流ラスト・イグジット』

4月、『ヴァニシングポイント』という自伝的小説を出版した数日後に亡くなったという。 文章にすべてを賭けるという本人の熱さと、母親の記す「最後の日」の素っ気なさと。 死を視界に入れながら取り組み考えること。

労働への参入と拒否――家事労働

どのような場所にあっても女がいて、女が移動をしながら再生産をしている。 (中略) 移民をめぐって活力ある議論を展開したのは、イタリアのマルクス主義者のひとり、マリアローザ・ダラ・コスタである。翻訳されている数少ない著書のなかでもとくに『家事…

着想

個人的にかなりしんどい体験と、あるかたとの対話を通じて一つの着想を得、それに関連して勉強を続けている。それが実を結ぶかどうかまだわからない(ので、詳細は明かさずにもう少し進めてみる)。 これからこのブログには、自分の文章を出すというより、勉…

「脱自分化」

【なぜ引きこもりはプライドが高いのか。】 【なぜ引きこもりはプライドが高いのか。 その2】 いずれも id:pikarrr さん(以下、強調は引用者)。 「大人になる」ということは、偶然性の世界を受け入れ、自分が特別でないことを受け入れていくことである。…

「寺山修司&谷川俊太郎 ビデオレター 1982〜1983」

寺山修司から谷川俊太郎へ しかし “意味”と“無意味”とが きっぱり区別できない時代に生きているからこそ ぼくたちは言葉にこだわって生きているのではないだろうか ぼくにはどうも生きるってことは“意味”でも“無意味”でもなく“意味ありげ”なことなんだ、って…

自死

【記事:「32歳弁護士 飛び込み自殺」】 ご本人の原稿:「弁護士過疎の解消 ―根室ひまわり基金法律事務所の開設―」 事情は何も知らないが、あまりに…

『カマやんの野塾―漫画ホームレス問題入門』

僕にとっての教科書。

茂木健一郎 クオリア日記: 「日本のクリエィティヴにダメ出し。」*10

日本の「クリエーター」たちは、自分たち の世界を他者に対して語る言葉を持たないの である。 そこにあるのは、仲間うちの なれ合いだけで、外からの水が入り込んで きてきゅんと緊張する場面がない。 つまり、日本のクリエィティヴシーンに おいては、「お…

本上まもるブログ:「『社会的ひきこもり』斎藤環 PHP新書」*9

つくづく「ひきこもり」は、論者の試金石となるテーマだと思う。 肯定するにしろ否定するにしろ、その人の思想のエッセンスをたくさん露わにしてくれる。

思考実験:≪「義憤vs権利」とマクロ政策的視点≫

「ベヴァリッジ報告」を中心に、友人からレクチャーを受ける。めちゃくちゃ勉強になる。 やはり社会保障について政治的に説得するには、「弱者を救済せよ!」ではなく、「社会保障があったほうがマクロ政策的にいい」というスタイルが必要なのだと思う。 ★内…

「ベーシック・インカム」について

昨日紹介した雑誌『大航海』No.56掲載の対談「インターネット・カーニヴァル」(斎藤環×鈴木謙介)には、次のような斎藤さんの指摘が出てくる。 鈴木 それでもこの格差を容認できないとして、「働け」と言うほうがいいのか、それとも「そこまでわかっている…

対談:斎藤環×鈴木謙介 「インターネット・カーニヴァル」 雑誌『大航海』No.56

鈴木 身体性みたいなものも含めて、あるいは世界に空いてしまう穴のようなものも含めてすべて折り込み済み。穴は空くだろう。「で?」となる。(笑) 「で?」っていうところで開き直るとニーチェの超人になるわけですが、そこで開き直らない。なかなか厄介…

 「生まれてきてしまった」

僕は、どんな言葉を手元に手繰り寄せなければならないか。 「何を勉強しなければならないか」を考えながら、よくわからなくなってくる。 気になった言葉を抜き書きながら、その中で自分の言葉を手探りしてみる。 存在の価値と経済的価値は等価ではない。ぼく…