2016-01-01から1年間の記事一覧

映画『この世界の片隅に』みた

素晴らしかった。 【公式サイト】 http://konosekai.jp/ 事前には何も情報を仕入れないで、まっさらな状態で観に行かれることをおススメします。(なので本エントリも、観に行かれた後のほうがいいです)

関水徹平『「ひきこもり」経験の社会学』(左右社)について

「ひきこもり」経験の社会学作者: 関水徹平出版社/メーカー: 左右社発売日: 2016/09/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る【左右社の本書のページ(目次ほか)】 じっくり精読しました。 もし、この「一緒に考える」過程において、支援者の…

理論言語こそが全体主義を生んでいる。理論活動を、観念論的抑圧から、技法の試行錯誤に変える。

失敗の研究としての当事者概念(メモ)

私は自分がうまく行かなかった経緯を内側から考え直すことを良心性のかなめとしてきた。「自分はうまく行っている」という自己申告には、ウソが混じる――そういう感覚を最優先に考えた*1。この感覚は、左派の知的伝統とも折り合いがよいはずだった。しかし実…

自分の研究が理解されないことについて(望月新一氏の文章より)

★【「異世界からきた」論文を巡って: 望月新一による「ABC予想」の証明と、数学界の戦い】(WIRED.jp) 画期的な論文を書き上げているはずなのに、内容を理解できる研究者が(書いた本人以外には)世界に一人もいないために、「論文が正しいのかどうか」さ…

動詞としての、偏差と制度化

廣瀬浩司氏のツイッターより: 「自然と制度」(期間限定)URL2016-05-15 02:32:52 via Twitter Web Client 非常に重要な論考なので、ぜひプリントアウトして熟読してほしい。 意識のあり方が少し変わってしまうような読解体験になるはず。 以下ではこの論考…

閉じこもっての死亡事例――「50代の息子、80代の母親」

産経【新潟・三条市で男性の変死体 母も遺体で発見 息子殺害後に自殺か】(2016年5月9日11時19分) 8日夜、新潟県三条市西本成寺の無職、小林千浩(かずひろ)さん(50)が自宅で首から血を流して死亡しているのが見つかり、9日朝には同居していた73歳の母…

「医療同意は法律行為ではない」について(メモ)

【成年後見人確保へ新法成立=認知症高齢者増に対応】(時事ドットコム、2016年4月8日) 【成年後見促進法が成立 「自己決定権を侵害の恐れ」】(東京新聞、2016年4月8日) 【成年後見制度促進法が成立 なり手の育成が柱】(朝日新聞、2016年4月9日) 社説【…

映画『ヤクザと憲法』鑑賞

自分が家族を傷つけながら生きていることをしみじみと感じました。 とにかく、就職活動を続けます。 落ち込みましたが、けっして悪い落ち込み方ではないです。 話したいことは山ほどあるのですが――この映画については、 できるだけ信頼関係の中で話し合いた…

「で、その言説におけるあなたの当事者性は?」

私はずっと、 アカデミズム 当事者≒マイノリティ 運動体 この3つの触媒みたいなことをやっているつもりだったのですが*1――そういう曖昧な(というか、それぞれの境界に立とうとする)努力は、どの領域からもあまり歓迎されません。それぞれの属性領域は、そ…

拙稿:「動詞を解放する技法」

多文化間精神医学会の学会誌『こころと文化』に、査読付きの拙稿を掲載いただきました。 学会誌ページでは、まだ前号の vol.14, no.2(2015年9月刊)が「最新号」になってますが、すでに新しいのが出ていて、この新しいほう vol.15, no.1(2016年2月号)、pp…

謹賀新年

《名詞と動詞》というモチーフが関係すること; (1)時空間的に生きる技法*1 (2)避けられない紛争*2 (3)とりわけ差別問題 このあたりで、成果を作りたいと思っています。 本年もよろしくお願い申し上げます。 上山和樹 *1:物理学だけでなく、主観性/集…