数学的世界観: 現代数学の思想と展望作者:竹内 外史紀伊國屋書店Amazon 著者の竹内氏が《気になっているがよく分からないまま書きつけた論点》で共鳴できた部分を引用します。*1 直観論理のなかで一番本質的で深い内容をもった論理概念は、「ならば」という…
圏論の地平線作者:西郷 甲矢人技術評論社Amazon『世界は圏論でできている』や『圏論の道案内 ~矢印でえがく数学の世界~ 数学への招待』を同時並行で読みながらだったんですが圏論それ自体についてはなかなか理解が進まず*1。本書も数学や物理の説明それ自…
www.youtube.com 示唆的で面白かった。 特に、ゲストのお二人が現代数学を《うまく言い表すこと》と説明したこと。逆に言うと、言葉が欠けている(まだ上手く開発されていない)場合には問題が解けない(証明できない)。 その箇所の文字起こし。(動画25分3…
爆弾【電子限定特典付き】 (講談社文庫)作者:呉勝浩講談社Amazon映画化されたというので【公式サイト】原作を読んでみました。 爆弾をめぐる仕掛けとしては面白かったんですが――装飾過多の過剰に "文学的な"、格好良さを気取ったような説明の連続にややシラ…
ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで (中公新書)作者:鶴見太郎中央公論新社Amazon「社会や環境のせいでそうなった」と、「本人の主体性ゆえにそうなった」を絡み合わせながらの記述。 (1)中間コミュニティとしてのユダヤ人集団…
孤狼の血 「孤狼の血」シリーズ (角川文庫)作者:柚月裕子KADOKAWAAmazon【以下、ネタバレ注意】 善良なだけの人間はさんざん利用された挙句、都合が悪くなると捨てられる――それを気持ちいいほど残酷に見せてくれる娯楽小説。某所で『ナニワ金融道』『闇金ウ…
木村すらいむ✍趣味の大学数学(@kimu3_slime)さんによる図⇒ https://t.co/QLVfHDZ3ya高校数学から教養数学~数学基礎、というあたりで何度もしつこく「もがく」しかないな…。 pic.twitter.com/N73KtI3Fqv— 上山和樹 (@ueyamakzk) 2025年10月21日 高校数学が…
不思議な数eの物語 (ちくま学芸文庫)作者:E・マオール,伊理 由美筑摩書房Amazon書き込みをしたいのでハードカバーの旧版を古本で購入。なにしろ対数に馴染みたくて。複素関数が出てきた辺り(p.227~)から急に難しくなって細部は理解できなかったが、とにか…
論理と集合から始める数学の基礎作者:嘉田 勝日本評論社AmazonAmazonの購入履歴によると10年前(2015年)に入手してるが当時は読み始めたもののさっぱり要領を得ず「何のためにこんな話を?」が分からず早々に挫折、そのまま積読状態。今回は論理と集合の話を…
ゲ-デルと20世紀の論理学(ロジック) (1)東京大学出版会Amazonゲーデルと20世紀の論理学2 完全性定理とモデル理論東京大学出版会Amazonゲーデルと20世紀の論理学 3 不完全性定理と算術の体系東京大学出版会Amazonゲーデルと20世紀の論理学 4 集合論とプラトニ…
空間の謎・時間の謎 宇宙の始まりに迫る物理学と哲学 (中公新書)作者:内井惣七中央公論新社Amazon『物理学の哲学入門 Ⅰ: 空間と時間』を読み始めたものの「ミンコフスキー時空」「ローレンツ変換」「ポアンカレ変換」がほぼ説明なく出てきて分からなくなり中…
プラトン入門 (岩波文庫 青 678-1)作者:R.S. ブラック岩波書店Amazonキリスト教出現より400年くらい前の、《この世界》をめぐる葛藤と議論。 見ようによっては、「なんて下らない議論に精魂傾けてるんだこの人たち…」 人間はそういうことをどうしても考えて…
数学はなぜ哲学の問題になるのか作者:イアン・ハッキング森北出版Amazon関連する固有名や話題の勉強にはなったが、 いわば "人文的に" この話題を考えてもダメだ。要するに 現在アカデミックな哲学者たちを夢中にさせている唯名論の諸問題は、数学者にとって…
まず『時間という謎 (現代哲学への招待)』を流し読みして大まかな概念を把握し、それからこれを通読。議論の現状を知るのに勉強になったし面白かった。〈現在〉という謎: 時間の空間化批判勁草書房Amazonただ…、時間をめぐる議論としては何か根本的なところ…
一方に形而上学(プラトニズム)を捨て別の道行きを探したハイデガーがおり*1、 もう一方に、頑固なプラトニストのゲーデルが居る*2。ゲーデルは思想信条としてはプラトニストなのに仕事は徹底的に現世的で、いわば唯物論的に具体的な記号と言語の扱いに拘泥…
2005年9月14日の昼頃に最後の日本酒を飲み、そこから激しい嘔吐と離脱症状に苦しみ、2日後の9月16日早朝、朝日を浴びながら断酒を決意した――この記憶に間違いがなければ、今日2025年9月16日は断酒決行からちょうど20年の節目になる。 私なりの方法論は、「形…
私の診断名: www.nanbyou.or.jp 経緯メモ 2025年8月14日(木) 下痢が始まる。本人は8月12日に食べた「きんつば」*1の食あたりだと信じ込んでいた。 8月15日(金) 水様便がひどくなる。本人は食あたりと思い込んでおり、とにかく悪いものが出てしまえば恢復す…
近日中の公開が予定されている ChatGPT-5 の可能性があると囁かれる Horizon Beta*1が無料で使える: 使うのです……API通すとかまだるっこしい事しないでWebから直接Horizon Betaを叩けるopenrouter chatを……https://t.co/DD2ztqF1gP使い方はAdd Modelをクリ…
Gemini に投げた質問: ロルフ・ランダウア―は「Information is physical」と言い、情報の話を熱力学に結びつけました。一方、数学そのものが記号という時空間的表現を必須とすることから、「数学それ自体が物理的事象である」と言えるのではないでしょうか…
数学は時空間的にしか実現しない(記号と思考過程)*1。 しかし内容としての数学は時間を捨象している。 ここに整理すべき問題がないか。 *1:「数学と物理」とよく対比されるが、数学は記号という物理的実在と、思考過程という物理的過程としてしか実現しな…
左派の文脈にある精神分析や脱構築には、論じる自分を検証するスタンスがあったはず。つまり論じる自分にはメタレベルがありつつ、論じられる自分は対象(オブジェクト)レベルにもある。「自分はどのような実情にあり、どのように構築されているのか」――そこには…
ChatGPTに以下の質問をしてみた。 Rolf Landauerが「Information is physical」という有名な言葉を遺しました。その意味を解説してください。 これに対して「ランダウアーの原理(Landauer's Principle)」などの説明のあと、次のような結論。 ランドアウアー…
マルクス『資本論 (3) (国民文庫 25)』(pp.115-6) 第7篇 第21章「単純再生産」 ドイツ語原文: Marx, Karl, Das Kapital, I. Band: Der Produktionsprozeß des Kapitals, VII. Der Akkumulationsprozeß des Kapitals, 21. Einfache Reproduktion - Zeno.org …
ランダウアーが「Information is physical」と言ったのと同じ趣旨で、「Theory is physical」というテーマが探究されなければならない。カントは自分の超越論的統覚が時間の外にあるという前提と思い込みのもとにものを考えたが*1、批判的吟味も理論的認識も…
マルクス『資本論 (3) (国民文庫 25)』(p.433)、 第24章「いわゆる本源的蓄積」より: 資本主義的生産様式の「永久的自然法則」を解き放ち、労働者と労働諸条件との分離過程を完成し、一方の極では社会の生産手段と生活手段を資本に転化させ、反対の極では民…
「古くなる」は時間の経過を意味するが、その時間という特質そのものは劣化しない。5億年前も今も5億年後も、完全に同じ《時間》が生きられる。時間と結びついた空間は、つねに絶対的鮮度に満ちている。私たちが《現実》として仕方なく受け入れているのは、…
私にとって倫理とは、フェアな形での自己の素材化のことだ。そこでおのずと生じてくる創発的分析の特異性、そのできる限りの尊重*1をこそ倫理的な営みと呼びたいのだがいわゆる左翼リベラルにとっては、「当事者のために」というような絶対擁護を口実にする…
★藤谷 悠(フジタニ ヒロキ)【「ひきこもり学」を構想する 二人のひきこもり経験者の対話――当事者研究から共事者研究へ】(『日本オーラル・ヒストリー研究』第16号、2020年12月、PDF直リンク) 関連して語りたいことが山ほどあって、細かい文脈や背景まで説明しない…
「ひきこもり」の30年を振り返る (岩波ブックレット 1081)作者:石川 良子,林 恭子,斎藤 環岩波書店Amazon 著者のお三方と私は、以前には何度も面会ややり取りがありました。*1私としては2008年の『ビッグイシュー』での一件がどう扱われているかを知りたかっ…
《弱者性》という資本を、 「私はその弱者を代表している」という代表権の詐称 その弱者問題の解釈権の恣意的独占 で独り占めしようとするのが活動家。彼らは弱者性という価値の独占資本を目指す。*1ひとりひとりの《弱者》よりも、弱者価値の代表権と解釈権…