※【この記事は、2005年5月にエントリした文面をできるだけそのまま再録したものです。「はてなダイアリー」から「はてなブログ」への移転に伴って記法等が変わってしまい、そのままでは記事のまとまりすら保てなくなっていたため、まとめ直しました。デッドリンクは出来るだけ魚拓に入れ替えています。】
- 作者:貴戸 理恵
- メディア: 単行本
やり取り: こちらの件について
5月6日早朝、東京シューレに取材申し込みのメールを出し、9日お昼すぎ、確認のためシューレNPO事務局にお電話しました。 「担当者不在」とのことで(何も悪意は感じませんでした)、私の電話番号をお伝えしましたが、当日深夜にメールでお返事を頂きました。
私からのメール
改行部分まで含め、すべて原文のままです。
To:Sent: Friday, May 06, 2005 5:17 AM Subject: 取材のお願い
東京シューレ様
突然のメールで失礼致します。
私は、『「ひきこもり」だった僕から』(講談社)という本の著者
であり、現在はブログ『Freezing Point』
http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/ の管理をしている、
上山和樹(うえやま・かずき)と申します。
神戸在住の、36歳の男です。
さて、今日メール申し上げましたのは、先日から貴「東京シュー
レ」様および貴戸理恵氏の間で懸案になっております、『不登校
は終わらない』について、私なりの立場から、双方に取材させて
いただきたい、と思ってのことです。
私は、「ひきこもり状態の経験者」として、個人的な発言や、支援
の活動を試みているのですが、そのような立場から、あるいは
そもそも「不登校の経験者」であるという立場から、今回の件に
は並々ならぬ関心を持ってまいりました。
私は貴「東京シューレ」様による、
≪貴戸理恵著『不登校は終わらない』に対する見解≫
http://www.shure.or.jp/info/kenkai.html
を拝読し、また同時に貴戸理恵氏による、
≪東京シューレによる「貴戸理恵著『不登校は終わらない』
に対する見解」へのコメント≫
http://www.riekido.com/comments.pdf
を読みました。
私が貴戸理恵氏の著作を拝見する限り、どうやら貴戸氏は東京
シューレ的なものに――私などよりはるかに――愛着を持って
いる方のように見受けられたため、今回のすれ違い――としか
思えぬもの――には、第三者ながら、残念な気持ちを持ってお
ります。ですから、私としては、何か対話の回路を探れないか、
というのが、今回ご連絡した最大の目的になります。
つまり私自身は、「貴戸理恵氏は東京シューレや不登校を
頭から否定してなどいない」という立場であることになります。
また当然ですが、東京シューレ様の活動には重要な意義が
あると考えております。
私は現在、上記ブログ『Freezing Point』において、今回の件
についての簡単な私見をまとめたエントリーを準備しているの
ですが(1回とは言わず、継続的に考えてゆくつもりです)、それ
にあたって、ぜひ東京シューレ様のご見解を、お聞かせいただ
くわけには参りませんでしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――
お聞かせいただきたいのは、次のような点についてです。
▼貴戸理恵氏の「コメント」を受けられて、受容的な展開はあり
得ないのでしょうか。東京シューレ様が「見解」にて挙げられた
苦情は、貴戸氏の≪手続き≫に関する面と、≪解釈≫に関する
面とに分けられると思います。
→ 現在でも、奥地圭子様をはじめとするスタッフの皆様は、貴戸
理恵氏の取材から出版にいたる≪手続き≫には、問題があった
とお考えでしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――
なお、可能であれば東京にお邪魔しますが、電話のみの取材
でも結構です。できれば、奥地圭子様ご本人のご見解を賜れれ
ば幸いです。(あらためてこちらからお電話でご連絡申し上げます
が、もしよければ、ご都合のよい日時をお知らせくださいませ。)
突然の差し出がましいお願いで、申し訳ありません。
ぜひご検討いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
東京シューレの今後のご発展を、心よりお祈り申し上げます。
上山和樹
東京シューレからのお返事
From: "Tokyo Shure"Sent: Tuesday, May 10, 2005 1:20 AM Subject: Re: 取材のお願い
私が恣意的・部分的にお返事を引用するほうがまずいと思い、許可を得ないままいったんここにメール全文を転載したのですが(5月11日早朝)、やはり掲載許可について万全を期すため、直後に取り下げました。
5月11日の午前8時頃に転載許可を求めるメールを出し、12日午前9時すぎに電話 → 担当者不在。 あらためて13日午後1時すぎに電話し、メール送信者の NK氏と直接お話できました。 ▼「公開を前提にしたメールではない」とのことで、転載許可をいただけませんでした。
メールと電話での、お返事の要旨:
「6月25日開催の20周年記念イベントの準備・制作」で、「子ども・親・スタッフ等」すべて多忙のため、取材は「遠慮」する、とのことです*1。 メール名義は奥地圭子氏ではありませんが、電話で送信者ご本人(NK氏)に確認したところ、「奥地圭子と相談して」このような判断になった、とのことです。
「では、イベント終了後の取材は可能でしょうか」と申し上げたところ、「それはまたその時に」とのことでした。
(お返事は全て大意)
以上の転載について
これは、やり取りそのものを資料として公開し、取材を断わったことによる東京シューレの不利益をできるだけ回避するためのものです。(私の申し込みメールに不備や失礼がある可能性もありますので。)
貴戸理恵氏には取材申し込みを受諾いただき、電話とメールでのインタビューが実現しているため、このような公開は必要ないと考えます。
→ レポート(1)へ
*1:お返事メールの文面は、ほとんどこれに尽きています。 あとは、取材を打診した私への感謝の言葉が書かれているだけです。