素晴らしかった。
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- 【公式サイト】 http://konosekai.jp/
事前には何も情報を仕入れないで、まっさらな状態で観に行かれることをおススメします。(なので本エントリも、観に行かれた後のほうがいいです)
- アニメでも実写でもあまり体験したことのない、独特の感情が湧いてきて、泣いてしまう映画。
- 生活感情に影響を与える作品。「こういうのをもっと観たい」と強く思う。
- 暮らしている、という、散文的な事実の愛おしさ。上映が終わって電気がついたとき、周囲に「生活者」がたくさんいた。
- 映画を観ながら、なぜか自分が家族にしてきたことのひどさを痛感してしょうがなかった。鑑賞中ずっと、罪悪感に潰れそうになっていた。でもそれも含めて、「観てよかった」と強く思う。
- 昭和初期から戦後までの《日常の時間》が、本当にそこにあった。料理のシーンを思い出すと、なぜか泣いてしまう。
- がんばって生きている日常を、ひこうきとバクダンがこわす。それがいかにひどい暴力か、いかに侵襲的か。戦争映画はたくさん観たが、「初めて見た」と言いたくなるリアリティがあった。
- こうの史代の作品は、触れること自体が小さなトラウマになる。『夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)』は感動したものの二度と読めず、せっかく購入したのに行方不明。▼今回の映画鑑賞で、この作家への敬意が深まった。
- ラブシーンは、私の観た映画史上でいちばん可愛かった。
- おんなのひとの心理に、古典作品のような複雑さを感じた。
- 映画の最後に、クラウドファンディングで資金面に協力した方々のお名前が並ぶが、これが壮観。「おおぜいで協力して作った」という生々しい感じ。そして出来上がったのがこの傑作、というのがすごい。