2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

≪ひきこもりは「病気」か「葛藤」か?≫

昨日このタイトルで日記をアップした直後に大手サイトいくつかからリンクを貼っていただき、ヒット数が一日で2000を越えた。地雷を踏んでしまったらしい。 僕としてはもちろん「ひきこもり」を全体としてどちらかに分類して見せたのではなくて、問題の焦点を…

「病気」か「葛藤」か

精神保健福祉士になるための専門学校の説明会に参加。30分ほど授業内容や資格の性質についての説明を受けたあと、個別面談。業界事情や、「ひきこもり」に関する話などを少し聞く。 精神保健福祉士(PSW)とは、精神障害者の「社会復帰に関する相談に応じ、…

「偽ヒキ」もんだい

http://d.hatena.ne.jp/hikilink/20031013#p4に、当日記での議論へのコメントがある。 というわけで、id:kagamiさんの主張のポイントは、メンタルヘルスを認めない点にあると思うのですが、いかがでしょうか? 「ひきこもり」をイコール「苦しんでいる」と見…

「こんなに苦しむなら、死んでしまったほうがマシ」

id:kagamiさんとの対話を通じて考え直してみたのだが、(ひきこもり支援において)「苦しんでいる人だけを問題にする」という場合、当然「苦しんでいるのは家族だけ」というケースについても考えないといけないだろう・・・・(これはid:jouno氏が言っていた…

箴言

ここの引用文が興味深くてリンク先に飛んだら、おもしろい言葉が。 精神科医になるのは、阪神ファンになるようなものである。思いどおりにはならないが、その状況を楽しむことは出来るようにはなる。 うーん・・・。 (医師の自殺率は一般より高く、なかでも…

動物的ひきこもり

id:Ririka:20031011に、東浩紀氏の「動物化」に関連して、次のように述べられている。 「動物化」は、社会の豊かさから来る「考えないこと」の「許容」から生まれているのだとおもう。ひきこもりはその「動物化」における一許容形態とみなすことができる。 …

「欲望」ではなく「葛藤」?

先日から「欲望」をキーワードに考えていたのだが、むしろ「葛藤」という言葉を出した方がいい気がしてきた。コメント欄に書き込んでくれたmiyagiさんが言っていた「怒り」の問題もあるわけだし。 「欲望」というのは、それが生む「葛藤」から考えるべきでは…

「俺は働く気ないから、社会保障で一生暮らそう」?

「ひきこもりの奴らは公的援助を不正受給されるんじゃないか?」という危機意識があるみたいです。せっかくなので、ネットでいろいろ調べてみました。受給資格や援助の実際についてです。 「生活保護ってなぁに?」 ひとまずここがいちばん簡潔で分かりやす…

公的援助の周辺

昨日コメント欄のid:kagami氏の書き込みに対するレスポンス。ひきこもりは「働けない」のか「働かない」のか、という議論から、ひきこもりへの公的資金援助の話になった。(オブラートに包んでいても仕方がないので、かなりハッキリ言っています。一つの視点…

昨日のコメント欄から(つづき)

ひきこもりは「働けない」のか「働かない」のか、というところに議論の焦点があると思う。(「働けない」のであれば福祉的支援の対象であるが、「働かない」のであればそうではない、と。) この議論において中心的な役割を果たしているid:kagami氏のこれま…

考えるヒント

「労働の作品化」 id:hachisuzume:20031011 「学問は芸能である」 http://daisuki.vis.ne.jp/chatora/diary/index.cgi 2003/10/11(土) 後者のページには「言語の過剰さ」について批判的なコメントがあって、とくに僕は「ひきこもり」に関して言葉を紡ぎ出す…

「キモイ」「キショイ」「ウザイ」

2ちゃんねるを覗くと、ひきこもり当事者が投げかけられる言葉として、上記3つが頻出する。「キショイ」は関西弁か。そうすると、フィクションもへったくれもないな。生理的嫌悪で社会から排除されているわけか。そう言えば、アメリカにあるサン・シティ(5…

参考になる

id:migel:20031011。

死んだ父が出てくる。ちょっと思い出せないぐらい痛々しい夢。長時間待たせる。物凄く高いビルの上へエレベーターで。降りつづける小雨。あぁ、俺は何やってるんだこんなところで。

フィクション

「動物化」することは、むしろフィクションを必要としない生き方だ。「生きる意味」を探すひきこもりの方が、むしろフィクションを必要とするらしい。 → 「言葉との付き合い方」が変わってきているわけだが、その辺どうよ? 僕は言語を消費財と見なさず、自…

タッキー

滝本竜彦氏については、ちゃんと考える必要があるという気がしてきた。彼の言語は、僕と違って対象への意味に縛られていない。僕の言語はすぐに意味と対象とに粘着するが、彼の言葉は基本的に「冗談」でしか使われない。僕が『超人計画』と言ったらシャレに…

「hikikomori」

日本の外から「ひきこもり」がどう見えているかが知りたくて、google:hikikomoriに並んでいるサイトを次々にクリック。英語だけでなく、得体の知れない言語で書かれたページに「hikikomori」が乱発されていて興味津々。 ちょうど1年ほど前にイギリスBBCで「…

Hikikomori as a polemical issue

ひきこもりについては、「自由」「自己決定権」「親の金」「自分の金」「他人への迷惑」「甘えるな」「支援なんてありがた迷惑」「社会復帰」「社会参加」「迷惑かけるな」「働かざるもの食うべからず」「福祉の対象?」「資本主義」「自分の生き方」「社会…

前回のコメント欄を引き継いで(この議論継続中)

「苦しんでいない人」を「ひきこもり」と言えるだろうか? それは「ひきこもり」ではなく「生き方」の問題ではないか。 爛熟した資本主義社会では、自分の金さえあれば(犯罪以外は)何をしていても許される。だが「ひきこもり」では、追い詰められた社会的…

「渇きが生きる源である」

id:hachisuzume:20031010にて。自分の「渇き」について、よく見定めてみる必要があるかもしれない。

他者の欲望への接続回路

「社会の動物化」の議論のあと、id:Ririka:20031008から刺激を受けて。 ▼「自分の欲望」を屹立させる難しさ。僕をふくめ苦しんでいる人の多くは、周囲にあふれる「他者たちの言葉=欲望」に振り回され、自分の欲望を見失っている。(病者は、「自分はいま喋…

考え中

東浩紀氏は、インタビュー「社会が動物化している」で、次のように述べている。*1 引きこもりの人と話をして感じたのは、彼らは動物化した社会になじめないのだということ。僕の研究テーマの「オタク」の場合、ある種の記号を身にまとうことで、動物化した消…

ノンフィクションに晒されて

http://earth.prohosting.com/bugaisya/「October 08, 2003」に*1、 「フィクションを書いている時の方が、本当のことを語っているような気がして、ノンフィクションを書いている時の方が現実では無い、絵空事を語っているかのような気がする」 とある。これ…

浜崎あゆみの歌に、

「闘いもせずに癒しなんて求めるんじゃない」ってセンテンスがあるらしい。ふむ。

工学と主観

環境インフラに関わる工学的な議論については、なるだけフォローしたいと思う。でも、僕の議論はとりあえず主観的なものに終始している。(東浩紀氏と斎藤環氏の対立について思う)

「内部観測」

運動の中で運動に巻き込まれつつ、運動を運動のままに記述し、その記述自体がまた運動の一環であり要素であるような学問・・・(「内部観測」ってそういうこと?ISBN:479175848X、ISBN:4791791444)。観測・考えることが「変える」とは・・・。 見る側も見ら…

欲望

露悪趣味も、極度の抑圧も、欲望を閉じてしまう(最近はそういうのばかり)。僕が欲しているのは、「無意識的な欲望」の情熱的な蘇生だと思う。無意識の欲望を通過しない議論は聞きあきた。 scienceにしろ、humanitiesにしろ、artにしろ、「隠されているもの…

母なるもの

語りにくいけど、無視できない。「環境」という言葉に近いと思う。無限に見えるが、じつは有限で、圧倒的に強く見えるが、じつは極度に弱い。振りほどこうと思っても、そうはいかない。サルトルの<存在>のように、べったりと付着している。そうかと思うと…

自然と人工的なもの

ひどい犯罪被害に遭い、仕事にひどく疲れ果てた――つまり人間に傷つけられた――友人が、コスタリカの大自然と動物に触れて「癒された」――彼女はこの言葉は嫌いなのに――という(id:aimee:20031003)。 グローバリゼーション(邁進する資本主義)の中で、あえて…

愛の才能

本当に引きこもってしまっている人のサイトはあまり見かけないが、「ひきこもり系」はよくあって、なかでもこことかここのように「童貞」を前面に出しているところは多い。男性ひきこもりの苦しみのかなり重大な部分を占めるのがこの「性的疎外」の問題だ。…