ヨーロッパの動き
樋口明彦氏の論文 「現代社会における社会的排除のメカニズム」 【PDFファイル】*1 より
1994年に開始された社会的排除に対する本格的な国際比較調査であるヨーロッパ共同体世帯パネル調査によって、【「社会的排除」という概念への*2】収斂傾向は大きく進展する。 所得状況や基本ニーズだけでなく、住居・教育・労働市場・健康・社会関係・社会参加など多面的指標の採用によって、社会的排除は、所得、労働市場における地位、金銭以外の社会的指標という3要素の組合せとして理解されるようになったのである。
さらに、合同調査の実施とともに、社会的排除はEU共通の政治的課題として取り上げられるようになっていく。 1999年のアムステルダム条約136条では、「社会的排除に対する戦い」がヨーロッパ社会政策の目標の1つとして明示されるに至り、さらに2000年12月のニース欧州理事会では、EU加盟国に2ヵ年におよぶ「社会的排除に対する国別行動計画」の作成が義務づけられた。 国民国家からEUへとその舞台を移しながら、社会的排除アプローチはヨーロッパ共通の枠組みへと進化していったのである。
「社会的排除という概念が登場したのは、1970年代のフランスであった」とのこと。
そんなに最近なんだ…。
「social exclusion」(社会的排除)、「social inclusion」(社会的包摂)
検索してみた。
- 「social exclusion」
- 「social inclusion」
- Centre for Economic & Social Inclusion
- National Action Plans on Social Inclusion 2004 【EUのサイト内】 → これが上記の「国別行動計画」でしょうか。
社会事業としては、すべて同じ目論見ですね。