2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

報道特捜プロジェクト・ニート特集、ご本人がYouTubeにアップ

気になったところをメモ。 取材を受けられた鈴木氏(id:rahoraho)は「家族に迷惑をかけても構わない」というが、それはご家族との交渉関係において言うべきことで、TV出演者(視聴者)に向けて言っても、いたずらに反感を買うことにしかならない。 ▼本人が…

「自由権と社会権」

ひきこもる行動への承認を求めるのは、自由権(不作為請求)の問題。 いっぽう、放っておかれるとなし崩しに死んでゆくしかできないから「何とかしてほしい」というのは、社会権(作為請求)の問題。 「病人じゃないんだから、ほっといてくれ」という主張と…

自失

他者たちの言葉の流れに入っていけない。(本でも人でも) 単語レベルを習得しても、それをどう組織して「発言」にしたらいいかわからない。 そういう「言葉の組織化」、マネジメントが見えなくなって、自分はただ吐き捨てられた言葉をつぶやいているだけに…

「Rosenbergの自尊心尺度」

9点でした。

妹から見た兄のひきこもり――『domattina』

本当にご家族のblogである証拠はもちろんないけれど、とてもリアル*1。 ひきこもりは、ご家族にとって耐えがたい苦痛になっている。 宮崎学『法と掟と』p.104より 日本を含む近代国民国家の法では、私法――民法・商法など――においては、契約自由の原則を通じ…

「斎藤環『家族の痕跡』読書会チャット報告」

前回の『「ニート」って言うな!』読書会に続き、chikiさん(id:seijotcp)、井出草平さん(id:iDES)とご一緒した読書会チャットの記録です。

「これが「コルベア・レポート」のブッシュほめ殺し」(町山智浩氏)

TBS「コラムの花道」でコメディアン、スティーブン・コルベアのことを話したよ。 【放送分の音声ファイル】 (リンク先、「5/16(火)コラムの花道×町山智浩をダウンロード」をクリック) 【問題のスピーチ動画】 (その和訳テクスト) すごすぎる・・・。

支援とは

ひきこもりというのは要するに、マジメ一徹で善良で、ゴマカシとか駆け引きとかがうまくできない人。 だから愛情関係を作るのが徹底的に下手だし、ようやく仕事にありついても、過労死するまで背負い込んで、それでパンクしてまた引きこもる。 アホだ。 ▼む…

2005年3月6日「社会的引きこもり」市民講座講演録

横浜にぎわい座であった上記イベントの筆記録が、有志の皆さんによって冊子化されました。 前半が斎藤環×玄田有史の対談、後半は私と岩田充功さんが参加して4人でのトーク。 300円です。 【問い合わせ:ヒッキーネット事務局】 昨日取り上げた「怒り」に…

雑誌「ビッグイシュー」第50号 「特集 今、日本という社会で生きること」

特集のゲスト編集長である小熊英二さんのほか、次の各氏へのインタビューが、きれいな写真入りで紹介されています。――後藤和智、貴戸理恵、笹野みちる、雨宮処凛、中村佐知江、中島岳志、やなぎみわ。 ▼私と斎藤環さんの往復書簡「ひきこもり社会論」今号は…

「怒り」と「罪悪感」は、ものすごく扱いにくい感情だと思う。

でも、逆に言うとそこにはものすごい電圧があって、だからものすごい動機づけになるかもしれない。 拙著でもわずかだけ触れていたが*1、この辺のことはどう扱っていいか、ずっとわからずにいる。 あらためて重要なモチーフだと感じ始めているので、いくつか…

「アイデンティティ」(引用集)

「不機嫌な日常」(松浦大悟氏)のリンク先より。 すべて、上野千鶴子・編『脱アイデンティティ』への批判。(強調は引用者) ■藤井誠二氏: 上野さんが書くような、「被害者は、トラウマ的過去の一時点に、これも反復強迫のように立ち戻り続けることで、被…

「被害者」

古いVHSビデオの整理をしていて、1997年4月16日夜に録画した番組*1を見つける。 地下鉄サリン事件から2年がたち、何人かの被害当事者の「その後」を取材したもの。 ホストは切通理作(id:PaPeRo)氏。 ▼被害者の一人に、田中さんという20代の女性…

韓国の徴兵制

軍バリ! 1 (ヤングマガジンコミックス)作者: イユジョン,イヒョンソク出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/05/02メディア: コミック購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (27件) を見る巻末の宮台真司氏との対談も含め、興味深く読んだ。 以下は『…

「ひきこもり:自立目指し経験者だけで書店、11日オープン」(毎日新聞)

ひきこもり経験者だけで運営する「はるかぜ書店」が11日、神奈川県横須賀市にオープンする。 ひきこもりの若者らを支援する地元のNPO(非営利組織)法人「アンガージュマン・よこすか」(小柳良・代表)が県青少年課などと共同で店を企画した。 小柳代…

『論点ひきこもり』企画:「金城隆一氏インタビュー」

サイト初の音声コンテンツ*1。 たいへん興味深いお話です。 以下は、サイト冒頭の紹介文より。 NPO法人「淡路プラッツ」最初期からのスタッフであり、近年はその三代目塾長として重責を担ってこられた金城隆一(きんじょう・たかかず)氏に、沖縄に帰郷され…

「鈴鹿イチロー編」(性的内容があり、表示に少し時間がかかります)*2

二〇〇二年十月。V&Rのスタッフが出演依頼の電話をかけたとき、母親らしき女性が「あの子は家のマンションから飛び降りて死んだ」と呟いた。鈴鹿イチロー(33)という特殊AV男優が、絶望を背負ってベランダの柵を越え、自らの命を絶った。 文中に描写され…

「アイ・メンタルスクール」入寮生死亡事件情報

関西ローカルのTV番組「ちちんぷいぷい」にて小特集。 事件前には、入寮生は男性50人、女性14人。 現在は計40人。 家族が引き取りを拒否しているケースもあるという。 「強制はいけない。親子の話し合いを」*1という西嶋彰氏(ニュースタート関西事務局代表…

雑誌『ビッグイシュー』第49号

斎藤環さんとの往復書簡「和樹と環の、ひきこもり社会論」 今回は私の番で、「自殺的な自由」です(p.19)。 本屋さんには売っていないのですが(すべて立ち売り)、 サイトにある販売場所の説明が、以前より詳しくなっています。

戦争を続ける非合理な理由

迷惑がかからないなら 泣き寝入りでいいかもしれない 戦争を続ける意思がなければ 生活努力は無理

塩倉裕『引きこもる若者たち (朝日文庫)』(朝日文庫)

わけあって再読したのだが・・・ 以前読んだときには、「読んだ」のではなくて、「文字を目で追っていた」だけだったのだと思う(つらすぎて)。 ものすごく細やかな情報や理解がたくさん詰まっている。 1997年という段階*1でこれほどのレベルというのは…

自覚の有無

樋口氏の論文(PDF)では、ひきこもりと準ひきこもりの比較点として、「本人と周囲が問題に気付いているか否か」を挙げている(Table1)。 ひきこもりにおいては本人も周囲も「気づいている」が、準ひきこもりでは「気づいている場合と、気づいていない場合…

羞恥心をあおること

「大学における準ひきこもりという存在」を読んだ人の多くが、「これは自分のことじゃないか」と感じている。 【大量のTB先】、【はてブ】 元になった樋口康彦氏*1の論文は、「非社会的」とされる傾向を「問題」として描き出すことによって、「思い当たるフ…