存在承認と交渉

子どもであろうとした、その子ども性に注目したことによって、貴戸理恵奥地圭子に非難された。 子どもは、「発言しないで従順」であることによってのみ存在を保証される(→「存在と言葉」)。
自律的な発言を試みれば、本人にそのつもりと準備がなくとも「大人同士のトラブル」に巻き込まれる。 それがトラブルである以上、お互いの権利を認めた上での交渉関係は必須になる。 そこでは、存在も発言も全面的には肯定されない。
子ども同士の関係においてすら、交渉能力は必須。 交渉能力を免除される人間関係はない。 ひきこもっている家族内であっても。