「当事者」を be動詞 で語ること

誰かが存在を否定されていれば、まずは「存在肯定」が必要になる。
その際、肯定されるべき当事者枠は《存在》として、つまり be動詞 で扱われる: 「あの人は○○だ」。 ひきこもり、不登校、フリーター、被差別者、病者、障害者、子供、同性愛、女性、・・・なんでもいい。
弱者枠を構成する属性で相手をカテゴリー化し、「be動詞」的に扱うこと。 これらの概念枠はすべて、左翼労働運動における「プロレタリア」枠と同じ機能を持つ。 【cf.「前衛党と反革命」】
「弱者の存在肯定」は、まずは必要であり、その保護活動はアリバイを保証されている。 しかし、その姿勢をみずからの正当性確保として無条件に固定するとき、粗暴な暴力が始まる。
「私は弱者を擁護している、だから許されるのだ」。 てこでも動かない。
弱者擁護というアリバイを確保した、「誰にも批判されることのない暴力」。