小林秀雄『小林秀雄講演 第2巻―信ずることと考えること [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 2巻)』より

強調は引用者。

 信ずるってことは、責任を取ることです。 僕は間違って信ずるかもしれませんよ。 万人のごとく考えないんだからね、僕は*1。 僕流に考えるんですから、もちろん僕は間違います。 でも責任は取ります。 それが信ずることなんです。
 だから信ずるという力を失うと、人間は責任を取らなくなるんです。 そうすると人間は、集団的になるんです。

信じることのできないもので責任を取らされるのはたまらない。
好きになれない人(現実社会)と結婚させられて、「責任を取らされる」ようなもの。
――いつの間にか巻き込まれて、養ってもらってる・・・・



*1:「万人のごとく考えるのは科学である」という話が、少し前に出てくる。