「生き延びるために刑務所に入る」

先日の『クローズアップ現代(2004年5月31日)』は、「急増する老人犯罪*1」というテーマだったのですが、「犯罪を犯す老人たち」が直面している問題があまりにも「引きこもり」に類似していて。
家の中で邪魔者扱いされる高齢者たちが、生き延びるために軽犯罪(無銭飲食など)を重ねる。かつてコメント欄で「生き延びるために刑務所に入る」という選択肢が語られたことがありましたが、高齢者たちはすでにそれを実践していたのですね…。
仕事を見つけるためには最低限「住所」を持っていなければならないが、「更生保護施設」と正直に書けば「前科者」ということで雇われない。部屋を借りようにも、「保証人」と「敷金・礼金」(数十万円)を用意しなければならない →ムリ。 生活保護を受けるためにも「住所」が必要なので、それもダメ。そもそも「高齢者の一人暮らし」というだけで、お金があっても貸してくれない。


いったん弱者側に回ってドロップアウトしたら、二度と復帰できないのが日本社会なんですね…。



*1:ここ10年で3倍以上に増えたとのこと。