「社会という戦場に適応するための軍事訓練」

29日のコメント欄は、本当に刺激的でした。うかつなレスポンスでネタの鮮度を落としたくないのですが、一つだけ。

# id:anhedonia 『元自衛官です。現在の自衛隊の訓練は健康な人であればじゅうぶん堪えられるもので<暴力的な特訓>は行われていませんし(警察や消防の方がずっと厳しいです)、洗脳なども行われていません。むしろあるタイプの人には一般企業よりはずっと馴染みやすいと思います。(中略)
 自衛隊の普段の仕事は武器や設備のメンテナンスや体力増強のためのマラソンなどが主で、みなさんがイメージされるような戦闘訓練は年に数度も行われません。



素で驚きました。三島由紀夫体験入隊をイメージしていたのですが。正規の入隊と体験入隊は違うのでしょうか。 → google:自衛隊 入隊]、[google:自衛隊 体験入隊


韓国で兵役を済ませた男性から聞かされた話、それに『フルメタル・ジャケット』という映画などから、生死をかけた過酷な訓練(洗脳的要因を強烈に含む)を想像していました。
『批評空間』第三期第1号の斎藤環×中井久夫×浅田彰の鼎談「トラウマと解離」では、「戦場で人を殺せる兵士にする」ためのアメリカ軍の訓練が紹介されています*1


社会という戦場に適応するための軍事訓練、が必要なんでしょうか。



*1:第二次大戦までは、「敵に対峙した時のアメリカ兵の発砲率」は10〜15%だった(!)。 → 若い兵士を中心にした徹底的な訓練により、ベトナム戦争では発砲率が95%にまで上がった。 → ベトナム帰還兵の社会への不適合率はものすごく高い(戦場に適応した結果、社会に適応できなくなった)。