2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「プロ社会学者の覚悟」(太郎丸博)

いったんカレーを食うと決めたら、一生食い続けなきゃダメだよね。*1 私にとっては、「ひきこもり」が、カレーにあたるだろうか。 食っているうちに、違うものに変わってきている気もする。 「向こう側に突き抜ける」必要がある。 それをやっているのが、い…

誕生日

10日で38歳になりました。 ここ一週間に相次いで『時をかける少女』と『嫌われ松子の一生』を観に行き、いずれも強く動揺したのは、重要な経験になりました*1。 いわゆる「当事者」という立場で社会的な活動を開始した私にとって*2、「自分の境遇への安易な…

「嫌われ松子の一生」観賞 (@シネ・リーブル神戸)

観にいってよかった!!

「適応と抵抗」(本田由紀氏)

適応と抵抗、ローマ字書きすればkの位置がずれるだけでスタンスは大違いだ。でもおそらく両方が必要なのだ。どっちかだけでは出口はない。両方のつっぱりで自らを支えながらもじもじと進むしかないのだ。 御意。 個別のケースや時期・年齢にもよるけれど、…

「無神論者の祈り」

新聞を読むのは、無神論者の朝の祈りだ。 という言葉を、たしかベンヤミンの著作で読んだ記憶があって、できればそれを親の会などでご紹介したいと思うのですが、出典と、そもそも誰の言葉だったか、ご存知ありませんでしょうか・・・? ▼ネットで検索してみ…

Google Earth で自分の履歴をたどる

「Google マップ」の住所検索機能と「Google Earth」最新版をフル活用して、祖父母の実家、両親の実家、自分の生まれた病院、通った学校、もう会わなくなったあの人の住んでいた場所など、自分の出自と遍歴をじっくり探訪。 ▼この作業を家族と一緒にやったん…

「ベック・再帰性・再帰的近代化」(id:iDES)

井出さんによる抜き書き。 本当に助かります。 宮台真司さんの「底なしの再帰性」は、内面生活に焦点を当てた議論に見えますが、↓ 今日の「底なしの再帰性」(選択の前提も選択されたものだという性質)の下では、コミュニケーションは一層不透明になり、他…

近況――「勤勉さの自己言及」の必要?

とにかく、ひきこもりに関する言説の調査と、イベントやミーティングへの参加、それから『ビッグイシュー』原稿の努力に没頭しています。 以前のように、「blog原稿に毎日10時間以上費やす」みたいな生活ではなくなっていますが、必要な努力を継続している自…

小林秀雄『小林秀雄講演 第2巻―信ずることと考えること [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 2巻)』より

強調は引用者。 信ずるってことは、責任を取ることです。 僕は間違って信ずるかもしれませんよ。 万人のごとく考えないんだからね、僕は*1。 僕流に考えるんですから、もちろん僕は間違います。 でも責任は取ります。 それが信ずることなんです。 だから信ず…

とある診療所のオープン・ミーティングに参加::テーマは《信じる》

人や物を具体的に信じてしまうのは、必要かもしれないけれども、脆いと思う。 というか危ないと思う。 「信じる」というのは、依存であり得る。 「その相手に裏切られたら」。 私は引きこもり状態を脱出したあとにも現に「裏切られた」と思う経験を積んでい…

「もっとも切実な問題」

これまでに読んだ三島由紀夫の文章で、最も心打たれたもの。 初めて読んだとき以来、20年近くずっと尾を引いている。 もっと観念的にではあるが、少年もまた、似たような思い込みを抱いて、人生を生きつつあるのかもしれない。 ひょっとすると、僕も生きてい…

「事実としての思考」と、自由連想

自分に生じている「事実としての思考」をなるだけ丁寧に言説化し、それをメタに検証する作業を共有してくれる人は本当に少ない。 ▼「べき論としての思考」か、素朴な心情吐露ばっかり・・・ これは、精神分析で言う「自由連想」の問題と、関係するだろうか?…

「時をかける少女」観てきました。*1

一人で「109シネマズHAT神戸」へ。 18時からの上映で、観客は7〜8人。 病んだ人間が登場せず、あまりにさわやかで、正直 救いがなかった。 帰り道、ひどく落ち込んでしまう。 僕は、自分に思春期心性が残っているのではないかと気になっているのだが、映画…

「脱社会的存在」と、「底なしの再帰性」 (宮台真司)

「『サイファ 覚醒せよ』文庫版あとがき:「実存的な曖昧さへ」」 「「心の学問」のペテンを越えて---『こころ「真」論』まえがき」 ひきこもりに興味のある方は、必読の文章だと思います。

雑誌『ビッグイシュー』 第54号 発売中

斎藤環さんと私の往復書簡 「和樹と環のひきこもり社会論」、今号は斎藤さんで、『「義務」と「欲望」の門』です。 本屋さんでは売っておらず、すべて立ち売りです。 販売場所はこちら。

「社会学*カフェ→それから vol.3」::「個人と組織の公共文化事業」

聴衆として参加した。 スピーカー: 渡邊太 (社会学者・「大淀南借家太陽2」店主) 山納洋 (「大阪21世紀協会」 「SINGLES PROJECT」) 中脇健児 (「伊丹市文化振興財団」 いたみホール事業担当) 現場におられる方々のお話に、社会学的考察が掛け合わさ…

ジャック・パン(Jacques Pain)氏 講演会

聴衆として参加した。 演題: 「校内暴力と制度主義教育論」 日時: 2006年8月1日 午後2時〜4時 場所: 京都大学人間・環境学研究科棟 地下大講義室 企画: 岡田敬司氏 同時通訳: 多賀茂氏 パン氏は校内暴力の専門家。 『精神の管理社会をどう超えるか?』*…