2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ニートに「発達障害」の疑い、支援に心理専門職も」(YOMIURI ONLINE) その【はてブ】

「働く意欲のない若者を障碍者と見做すのか」という議論が多いが、 実際に相談窓口*1に従事している方々の一部では、 非社会的な状態にある人たちには、一般に思われている以上に、発達障害と判断すべき方の割合が多い。 と考えられている。 ▼窓口にもよるが…

「ホームレス販売の雑誌「ビッグイシュー」、創刊3年で販売員が6倍に。」*3

本来の目的である自立に関しては、ビッグイシューの販売員から別の仕事に就けたのは約30人程度。これでは目的を達成しているとは言い難い。そして、もっと深刻なのが、発行所の「ビッグイシュー日本」が3200万円という累積赤字を抱えているということ。約4万…

「「受給不能」 転落日記」(『BUNTENのヘタレ日記』)*2

男やもめには貸していない 今の家にいるうちは生活保護は受けられないし、 追い出されて住所を失ってもやはり受けられない コメント欄にも、気になる話が・・・・

政治的にしか存在できないことのしんどさ

ひきこもりが、そして「個人の社会化」が政治的なモチーフであることを見抜くのはいいのだけれど、そもそも「政治的に生きること」そのものを欲望できるのかどうか。 ▼自分の生が政治的に成立してしまうこと、つまり他者たちとの利害緊張のなかにしか存在で…

「この人の社会参加が成功しているのはなぜなのか」

毎日の参加的継続を可能にしている要因そのものは意識されなくなっていて、意識されなくなっているからこそ成立している、というところがある。 ▼だから、「うまくいくようになった人」から見ると、「底の抜けた実存」*1についてあれこれ考えている人は、「…

映画『ユナイテッド93』鑑賞

「trauma」「Real」という自分の原点を思い出させてくれた。 私はこの映画を、まずは「突然終わる生」「それぞれの思惑の交錯」といった視点で見ていた。 映画自体の強烈な政治的含意は、帰宅後に知人とチャットするまでほとんど忘れていた(最後のテロップ…

「会話の予期」

「頑張って議論の場を維持する」という私の強烈な義務感情は、どうやら周囲にとっては迷惑でもあるらしく・・・・。 あの場でも、この場でも、私は自分の「話さなければ」という強迫観念に周囲を巻き込んでいたように思われる。 私は、状態像としてはすでに…

イベント「青年のひきこもりと支援を考える」準備ミーティング

京都市右京区にある、ひきこもりと不登校の家族会『ノンラベル』を、同じくパネラーを務める予定の井出草平さん(id:iDES)と訪問。 代表の田井みゆき氏、副代表の木下秀美氏と4人でミーティング。 たいへん貴重なお話をうかがうことができた。(しかし、私…

性の話をしようとした途端に、ウソ・ごまかし・鈍感さ・などが入り込む。 支離滅裂になる。 「性愛なしの人生を肯定する」など、できるわけないのではないか、本当は。 自分だって「断わった」経験あるだろうし、本気で求愛してダメだった経験はそんなに簡単…

兵庫県立美術館にジャコメッティ展をみにゆく。

展示については「彫刻のなかではいちばん好みかなぁ」という程度で、それより これまで自分の自意識の面倒を見てきたやり方がもう通用しなくなっていることを認めざるを得なくなった。 歩いていて倒れそうになって立ち止まり、コンビニに入るが過食したくな…

「Paul Hardcastle - 19」

僕が10代ではまり込んだ曲。 (参照) 1965年、ベトナム戦争は単なる他国の戦争と思われていた。 しかし、それは違っていた。 それはさまざまな意味において間違っていた――戦った兵士にとっても。 第二次世界大戦、兵士の平均年齢は26歳だった。 ベトナム戦…

「恋愛できるのが人生」?

高校生向けの性教育としての「ピアカウンセリング」(思春期ピアカウンセリング)の実際について、看護大学の先生による講演と、教え子である大学生たちによる実演(聴衆である養護教諭たちを高校生に見立てる)があった。 ▼ピアカウンセリングというのは、…

「保健室の先生」という存在

養護教諭研究会、つまり保健室の先生方の実務講習会に、講演者の一人としてお招きいただいた。 反省点は、まさに「10代の現場」におられる先生方に、役に立つメッセージを伝えきれなかったこと。 たとえば、次のようなことをもっと強調すべきだったと思う。 …

フロイト「ナルシシズム入門」

『フロイト著作集 5 性欲論・症例研究』から少し引用。 誇大妄想はおそらく対象リビドーの犠牲によって生じてきたものである。 外界から撤収されたリビドーは自我に供給されたのであり、こうしてわれわれがナルシシズムとよぶことのできる一つの態度が生じて…

「当事者ナルシシズム」

ひきこもりにせよ何にせよ、「当事者」という言葉の周辺にはつねにナルシシズムの臭気がある。 ▼「哀れなほど 真実を知らないプロレタリア」というつぶやきで締めくくられる『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』第2話「飽食の僕 NIGHT CRUISE」*1では、「正義感ナ…

再帰性の牢獄――自己再生産的な傷

虐待やいじめでは、外傷的要因が外界そのものにあるが、ひきこもりでは、「底の抜けた再帰性」が外傷のメカニズムに関わる。 流動性を過剰にせき止めようとする、強迫的で無際限の再帰的自己批判。 欲動興奮的でも侵襲破壊的でもない*1、「終了できない自己…

雑誌『ビッグイシュー』 第55号 発売中

斎藤環さんと私の往復書簡 「和樹と環のひきこもり社会論」、今号は私で、「必然性の門」です。 本屋さんでは売っておらず、すべて立ち売りです。 販売場所はこちら。

「ヴェルズング――「第三国人」の言語戦略」(田島正樹)

いまでも、地方の県警本部長たちは、「青少年の健全育成」とか「非行少年の更生」について(「政治団体」とか、私塾とか、民間防犯警察賛助団体などに姿を変えた)ヤクザのボスと定期的「懇談」を持つことがある。 ひきこもり系と非行系はまったく違う存在だ…

言説努力*4

現実逃避とナルシシズム(あるいは、現実逃避としてのナルシシズム)以外に、動機づけはあるだろうか。 最終的には、「もう《現実》には興味がないし、どのみち耐えられない」と思っていないだろうか。

「私秘的領域の確保」 【cf.「私的領域の確保」】

「生きづらくなっている人」は、自助グループ的に私秘的情報を共有しあうことで、社会につながるきっかけをつかもうとする。 でもそのことは、弱い人をますます弱い立場に追いやることでもある。 「外に出してほしくない私秘的情報」を抱えた人は、そのこと…

「つながりを作る」のに、大事なもの

「私秘的な情報の共有」と、「公的な事業の共有」

ごめんなさい

先日の誕生日エントリーですが、自分自身の不快感があまりに強烈なので、ほとんどを削除しました。 映画『時をかける少女』『嫌われ松子の一生』と「ナルシシズム」については、継続的に考えていきます。

実感

ある映画を面白く感じて、「あの人に薦めたい!」と思える人がいるのは、すごい幸福だ。 ひきこもっていたらあり得ない。

近況

BONNIE PINK と、映画『嫌われ松子の一生』関連の曲を聴きまくってます。 精神生活の私的な管理の仕方が少し変わってしまった。 いや変えようとしてる。 「スピード感で乗り切る」とか、「顔だけでも笑顔にする」とか。 このままじゃどうにもならないけど(…

映画『嫌われ松子の一生』から

Every Single Day -Complete BONNIE PINK (1995-2006)-アーティスト: BONNIE PINK出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2006/07/26メディア: CD購入: 3人 クリック: 37回この商品を含むブログ (256件) を見る買ってきてエンドレスで聴い…

境目

事柄に即した言明なのか 妄想的な独り善がりなのか 閉じこもることしかできない人に自尊心を認めてあげるとは 「妄想的な自尊心に対する福祉介護」ということか。 閉じられた私的領域の権限を認めるということは 「公の場所で試練に晒されれば ひとたまりも…

ある会合で

ひきこもりとは何の関係もない集まりで。 知人と挨拶を交わして席に座ったら、そばにいた若い女性が話しかけてきた。 さっきの知人のお知り合いらしい。 女性: お仕事は何をされてるんですか? 私: えーっと・・・ 「社会的ひきこもり」って、わかりますか…

無記名な「ひと」

自分をオリジナルと見るナルシシズムはたいへん凡庸。 凡庸な「ひと」のままに没頭を実現すること。

「無神論者の祈り」出典について

Mさんというかたから、たいへん参考になる以下の情報を(メールにて)いただきました。 ありがとうございます! 出典は、どうやらヘーゲルだったようです。 澤田章『ヘーゲル (センチュリーブックス 人と思想 17)』に、次の引用があるとのこと(p.201)。 毎…