ジェンダーと、特定セクシュアリティの中心主義


参照:「フェミニズムと異性愛中心主義:上野千鶴子さんとの対話報告」(小山エミ氏)

以下、小山氏が上野氏に向けた疑問を箇条書きで整理し、引用してみる。

  • 上野さんの発言が彼女自身の意図せざる異性愛中心主義を露呈している。 (略) 「注意深く発言する」だけでは自分の中に潜む異性愛中心主義に正面から向き合うことにはならず、対処として不十分。



「男/女」という異性愛の二分化がジェンダー役割の制度になっているが、その制度のままに「異性愛女性」を抵抗運動の中心にしてしまえば、他のセクシュアリティは抑圧される。男性優位主義に抑圧されるのは、異性愛女性だけではない。
弱者男性も、「男性優位のマッチョ主義」に抑圧され、見下される。しかし「異性愛女性」を中心にするなら、弱者男性は最初から「抑圧する側」か、さもなくば無視される対象でしかない。つまり、「男だから抑圧的」と非難されるか、「男のくせに強くない」と非難されるか。 ▼上野の議論では、異性愛女性以外のすべてが抑圧される。