2009-07-14から1日間の記事一覧

中上健次による谷崎潤一郎批判――物語論と当事者論

『評論・エッセイ2/年譜 中上健次全集 (15) (中上健次全集)』所収、「物語の系譜 谷崎潤一郎」より(以下、強調はすべて引用者): 要は物語である。この法や制度である。いつか松坂をおとずれて本居宣長記念館でその息子春庭の資料を見て、腰を抜かさんばか…

作家の仕事としての、《つながりをつくること》

同時代に見られるつながり方を踏襲するのではなく、つながることそのものを原理的に考察してしまうと、簡単にはつながれなくなる*1。 つながるというのは、固定的なナルシシズムのスタイルを共有することか。 維持されたナルシシズムを破壊にかかる、そうい…