政治=「予算の使い道」

番組の最後では、「スタジオに来ているような元気なニートには予算を出すべきではない」という意見にたいへんな説得力があったし、私も本当に同感なのだが、ニートには予算が下りても、ひきこもりには予算が下りない。 「苦しんでいる人だけに予算を」とは、なかなかいかない。 ▼先日、知人といっしょに「私のしごと館」を見学してきたのだが、元気なニートにはほとんど利用されず、ひきこもっている人はもちろん利用できず――というか、あのように空疎な趣旨と内容の施設に、580億円+毎年20億円という予算が注ぎ込まれ続けている事実*1から出発して、考えるべきだと思う。 ▼年間200人以上死亡している野宿者のための予算は、30億円程度。――「社会勉強」というなら、あの施設の存在そのものがいちばん「社会勉強」になると思う*2
――太田光氏によれば、ろくに税金を払えていない私には、こうした見解表明の権限自体がないのかもしれないが・・・。



*1:入館料収入は1億円なのに人件費だけで6億円かかっているというが、そこまでして成立させ続けるべき施設なのか。 ▼以前TVで放映されていたが、館内にある「職業人の格好をした等身大の人形」は、一体が300万円以上するらしい。 さ、300万円・・・?

*2:村上龍あの金で何が買えたか』などを見ても、文字だけではいまいちピンとこない・・・。 実際に「私のしごと館」に行って、確認してみることをお勧めします。