SOL(生命の尊厳) と QOL(生活の質)

「日本尊厳死協会」では、尊厳死を「自分の意思で延命治療をやめてもらい、安らかに、人間らしい死をとげること」としていて、「安楽死=他殺」と区別しているようです。 しかし、「安らかに人間らしい死をとげる」のは「当然追求されるべき目標」なので、これでは「尊厳死は是か非か」は無意味な問いになってしまう。 →

 これに対して、「尊厳死を実現するにはどのようにすればよいか・するべきか」が問題となる。 ことに「死」以外に人間らしさを保つ方途がないと判断される場合に、意図的に死をもたらすことが「安楽死」と呼ばれる。*1



ひきこもりに対する延命努力(扶養)を「本人の意思で」停止し、餓死を迎える、というのは「尊厳死」でしょうか…*2


安楽死尊厳死)においては、SOL(Sanctity Of Life、生命の尊厳)と、QOL(Quality Of Life、生活の質)が対立するようです。 「生命は無条件に尊い(だからどんなことがあっても延命せねばならない)」と、「悲惨で改善不可能の生は生きるに値しない」の対立。 → 僕は明白に後者の立場です。 もんだいは「本当に改善不可能なのか」ということ。(当たり前ですが、改善可能なあいだは徹底的に改善努力をすべきです。)





*1:こちらより。

*2:餓死は苦痛を伴うので、とても「安楽」死とは言えませんが…。