「ナンダこの人」

 昨日の親の会、今から考えれば僕の言葉はまだまだ表層を上ずっているのであり、また、あまりに早口でまくし立てるスタイルは、あまりにも元気のない息子や娘に向かい合っている人たちにとっては「この人はあまりにも元気で、ウチの子供とは違う」と感じられただろうか。自己紹介の際、必要な経歴申告はどこまでか。言葉にすべき必要なポイントはどこか。あまりにも言葉を失い、コミュニケーションが取れなくなっており、ただ苦しみだけは自覚しているので浮遊霊のようにイベント会場にだけは顔を出すような親御さんたち相手に為すべきは彼らが「自分たちで自分の言葉を使い始める」きっかけを持ってもらうことなのだが、そういう発話訓練、筆記訓練は3時間やそこらの会合ではどうしようもない。ひとまず僕は相手のツボを衝けるような言葉や情報を提供する努力をして、それで(いわば言葉の針治療のようにして)彼らの言葉の血の巡りをよくするしかない。
 いや、でも僕の言葉は、若い人たちには届いていたような気がするのだが、気のせいだろうか?