思想と親密圏(メモ)
山森裕毅氏による整理 http://d.hatena.ne.jp/impuissance/20110110/1294628345
というわけでドゥルーズ制度論の簡易な関係図を描いてみると、
これを親密圏について、どう考えればいいか*1。
小熊英二氏のインタビュー http://goo.gl/UIBn3
全共闘運動や新左翼にも、いい点はあったと思う。しかし20歳前後の、しかもほとんど男ばかりが集まって先鋭化していったのは、いい結果を生まなかったと思います。 全共闘や新左翼のマイナス点の一つは、やはり年長者を切ったことだと思う。 (略)
いろいろな経験を積んだ年長者が例えば10%ぐらいいて、多様な意見を言っていたら、武装闘争の暴走や内ゲバの激化にはならなかったと思います。
思想も社会運動も、70年前後にできた型を、いろいろな意味で相対化できる時期に来たと思う。もちろん、過去の遺産や教訓は学んだほうがいい。
インタビュー全体は興味深いけれど、この部分は疑わしい。
年長世代は、問題意識が「旧態依然」なことが多く、多様性は出にくい。
また、古い運動の記憶を持たない若い世代が集まっても、《ひとが集まる》ことについて、方法論は自覚も更新もされていないので、いつの間にか浅間山荘と同じ場面がくり返される。
「“無縁社会”特命チーム設置へ」(NHKニュース)
NHKでは家族や地域とのつながりが薄れ、独り孤独に亡くなる高齢者や社会的に孤立する若者が増えている現状を「無縁社会」と呼び、取材を通じて問題提起を続けてきました。こうした動きを踏まえ、菅総理大臣は、現在や将来の生活に不安を抱いている多くの人に「居場所と出番のある社会」を作り出すことが重要だとして、国を挙げて対策を検討するため、近く総理大臣官邸に省庁横断の特命チームを設置することを決めました。
無縁社会については、
学術的な業績になるからといって、それが実際につながりを創りだせるわけではない。既存社会が暗黙に押しつける「正しいあり方」それ自体が病んでいる可能性について考えないと、「自分のことは棚に上げて、承認と給料をもらうためにアリバイ作り」みたいな話で終わってしまう。
親密圏の実態を放置し、大文字の正義や課題を叫んでも、その大声じたいが抑圧や分断に加担している。