【熱すぎる風呂】

  • 「いわばこの社会は≪熱すぎるお風呂≫みたいなもので、みんなかなり我慢して入っている。 引きこもりやニートのようにそこに『入ってこれない』人たちがいるなら、『お前も我慢しろ!』だけではなく、お湯の温度を下げる努力を考えてもいいのでは」 (石前浩之氏)
    • 聴衆の受けのよかった比喩です(笑いが起きました)。 これも「当事者と環境の関係」を扱った話ですが、どう考えたものか。 典型的な保守系言説だと、「この世は弱肉強食の戦争なんだから、甘えた人間(お風呂の熱さに耐えられない人間)は淘汰される」というところでしょうか。
    • 先日も書きましたが、「この世は戦場」という考えは、私も捨てきれません。 そもそも「自由」を主張する人たちは、同時に「自由競争」の信奉者でもあり、「各人の自由追求が社会を戦場化しても、致し方ない」とか、そういう考え方なのでは? → この辺の社会思想的な議論は、勉強しなければ…。
    • 関連する話題としては、たとえば「鬱病の発生率が有意に高い企業」*1、といったことでしょうか。 労働環境への意志決定権をもった経営陣を説得するのに、「社員は苦しんでいる!」ではなくて、「生産性が上がりますよ!」と言った方が、効果的でしょう。 「環境改善」のための説得術としては、そういう配慮も要るはず。








*1:これは、「環境改善」に関わるものとしての「仮に」の話題です。 当日そういう話が出たわけではないし、実際に、たとえば産業カウンセラーがそういう数字をはじき出しているものかどうか、私は知りません。