2004-04-07から1日間の記事一覧

メモの終わりに

思想や哲学に興味のある当事者は多くても、ヒキコモリという状態そのものを巡って思索してくれる人はあまりいない。「ボクつらいんです」というベタな当事者語りはたくさんあっても、その自分の発言や置かれた状況そのものを分析的に理解する作業(メタ語り…

「solution(解決)」と「問い」の螺旋的深化。

一つの学問的決着は、新たな問いの生産にすぎない。ただし問いは深化されている。 それと同じように、生活努力においても、日々の答え(=稼ぎ)と同時に、どこかで深化されていく問いの要因を持たなければ、持続的にやっていけないのではないか。 ある方か…

詩的に楽しむということ、そして≪現実≫

「気に入った人物は詩であり、私を詩にしてくれる」。 イエス、なるほど。 しかし、小さな子供は必ず詩だろうか。 3歳児のブログ 『さほちゃん』 その子が自分で撮った最もお気に入りの写真 : 「うた」 合理的目的意識(生活の言葉?)とも私性とも無縁な…

80〜90年代の個人的記憶断片

実感の極北(と思われる)文学と、実感排除の極北(と思われる)数学との類似性(すくなくとも従事する人たちの精神的近親性)がよく語られる。柄谷行人氏の仕事や個人史はつねにこの2つの緊張関係で成立している?(ていうか80年代の知的言説が?) 「あえ…

「俯瞰的拒絶」と「接続して味わう」

「現場との緊張関係でなされるメタ語り」にこそ、最もスキャンダラスで甘い果汁がないか? 僕はといえば、一人で考えているとついすぐに「世界全体を拒絶して」、「世界全体を一挙にどうにかしてやりたい」というトンデモ系思考に埋没してしまう(当ブログで…

無意識――実感・構造・郵便

「豊かな実感」をもたらすもののように思われる「夢」。 フロイト/ラカンは「切断」を重視し、ユングは「全体的融和」を重視する(というふうによく言われる)。「実感信仰派」にはユングの方が受けがいいみたい。 フロイトは誰だったか*1に、「最強の詩人…

情念から砂漠へ and back?

僕が浅田彰氏の発言から受け取った最も強いメッセージの一つは、「情念の湿地帯から、砂漠のような遊技場へ!」というものだった。 → 「カラカラすぎて生きられない」 アインシュタインは、ある人から「あなたは世界のすべてを数学で記述できると思っている…

前書きと引用

『波状言論』の鼎談(宮台真司×鈴木謙介×東浩紀)を読み終え、いくつかブログを見ていて思いついたことのメモです。 見出し分けは、整理のための便宜上のもの。今日の書き込みは1個のメモとして一気に書き上げました。 id:Ririka さんの 「詩の魅力、あるい…