「平成20年度ひきこもりの実態調査結果について」(東京都)より

「ひきこもりのきっかけ(複数回答)」:

  • (35歳以上)・ 職場不適応(47%)・ 人間関係の不信(33%)・ 病気(22%)
  • (34歳以下)・ 不登校(53%)・ 人間関係の不信(42%)・ 職場不適応(13%)



常に登場する「職場不適応」「人間関係の不信」について、それが実態として何を意味するかの理解がなければ、処方箋はありようがない*1

価値観の共有ができなくなった場所で、主観性をどうマネジメントしてよいか分かりにくくなっている。 にもかかわらず、いつの間にか選んでいる振る舞いは、あり得ないほど均一化して見える(均一化のスタイルが変わった)。

こうしたことも、集団的な主観性の生産様式(agencement collectif d'énonciation)の問題としてテーマ設定するべき。 社会病理学的な諸問題をあつかう議論それ自体が、病理学的実態を反復していないかどうか。




*1:主観性の生産様式と、関係性への絶望が焦点であり、個人ひとりだけを病気や障碍として扱うことも、「社会のせい」にして済ませることも間違っている。 反復される主観と「目の前の関係」に困難があり、それが集団的に生じている。