交渉の体質

秋葉原の事件で、犯人が「派遣労働者」ではなく「ひきこもり」でしかなかったら、世間や政治はどう動いただろう(参照)。 既存の問題構図に事件が利用される*1
本当に弱い立場にいる人間にとって、声を届かせる方法は「人を殺す」しかないのか。 ぜんぜん動かなかった政治が、事件でいきなり動く。 桶川ストーカー殺人事件がなければ、ストーカー法もなかった。 「完全な黙殺と拒絶が、人の死で変わる」という根本体質は、変えられないのか。 関係者が当事者意識を持つのに、「スキャンダル」と「人の死」しかない。
――ひきこもる意識は、「当事者意識の拒絶」であり、こうした事情と相同。



*1:ホームレスまで行ってしまうと、いくら死んでも議題にすらならない。 完全に排除された人間は、問題設定からすら排除される。