支援対象者のナルシシズムを守ることにおいて、支援者のナルシシズムが守られる。
この相互承認の繭(まゆ)が最優先で、あとの問題意識はすべて抑圧される。
現状に疑問をもつと、疑問をもった者が排除される。
関係性のスタイルの押しつけこそが、思想の押しつけだ。
それは何も、「支援者が押し付ける」だけではない。
支援される側も、自分のナルシシズムを優先し、批判を排除する*1。
トラブルの全てが水面下で解決され、公の場所で検証されるということがない。
支援者やライターはひたすら秘密主義になり、陰湿な集団の特性がすべて現れる。
悪いことをした人間よりも、問題を《公開=素材化》しようとした人が糾弾される。
いちど支配的になった抑圧的な関係性が、なかなか解除されない。
コミュニティが、そういうスタイルのものしか見当たらない。
関係性の再構築が、暴力の形しかしていない*2。