「優秀さ」の選択肢?

これに関連して少し気になったのは、「できなくても受け入れてよ」みたいなニュアンスが、当日の私の発言にあったのではないか、ということ。

上山:「『やりたいことを仕事にすればいい』というが(『13歳のハローワーク』など)、イチローなど、あまりに飛び抜けた存在を想定しつつそういう話をされても困る」

しかしその一方で、私は一部の当事者や支援者から、「エリート主義」などと言われる。「できなくてもいいじゃん」とは言わないから。「自分は自分で、自分なりの優秀さを目指したい」なんて言うから。しかし、偏差値信仰のモーレツ主義(古っ)が問題なのは、「価値軸が一本しかない」からで、「評価しちゃいけない」ってことじゃないと思う。
先日NHK教育テレビで、上野千鶴子氏が『当事者主権 (岩波新書 新赤版 (860))』について喋ってて、すごい元気もらったんだけど、そこでは「障害者の自立」について触れられてて、それとの関係を考えるとまた微妙なんだけど。「他人に依存しないと生きていけない人の自立」という問題。
この辺は「優勝劣敗」(ネオリベラリズム)や「自立とは何か」などとも結びついて非常に重要かつ複雑なので、イベントルポという今回の場ではなく、また後日あらためて。