2005-03-13から1日間の記事一覧

ふぃ〜

ちょっとしたメモで終わらせるつもりが、書いているうちに記憶がつながってダバダバ出てきて、途中で「この作業はいつ終わるんだ?」と恐くなりました。続けてるとまだ出てきそうな気もしますが、きりがないのでこの辺で。というか、「対談+ディスカッショ…

「ひきこもり・ニート」への対応の地域格差について

一般的には、横浜と神戸は街のイメージが似ている気がしますが、行政による訪問活動の有無など、対応の環境や雰囲気には、かなり差があると感じました。 たとえば社会学をなさっているかたが、日本中の「ニート・ひきこもり支援」の地域格差について、フィー…

感想・閉会

司会の玄田さんから、経験者の2人に「最後の感想を」。 岩田さんは、ここでも笑いを取ってたような。(すんません、このときも自分のコメントのことを考えてて、ほとんど覚えてない・・・) 上山:「今日のイベントでは、笑いがありました。 ▼ひきこもりの…

【質問3】:短期的な就労支援だけではなく、長期的なかかわりも必要ではないか。

貴戸理恵氏*1の通われていたスクール*2のかただという。「1日外出すると3日家にいないとダメ、というぐらいに辛くなっている人たち」など、極めてリアルな、現場の感覚に満ちたご質問だった。 上山:「ある支援団体の代表の方に聞いたのですが、かなりの高…

【質問2】:上山さんの活動デビュー時のように、「体験」の機会を増やすことで、どうにかならないか。

ここで私のほうから、玄田さんの『ニート―フリーターでもなく失業者でもなく』がきっかけになって、日本全国で「14歳のための就労体験学習」が準備されているお話を振る。(玄田さんから「○月から実施」と情報があったような。失念。) ただ、私はこれにつ…

【質問1】:貴乃花と若乃花の違い

玄田氏の「アソビ」に関して、「貴乃花と若乃花の違いをイメージすればいいのではないか」と会場からご提案。 しかし、申し訳ないのですがよくわかりませんでした。ここで私は、「横綱になったような飛び抜けた人を基準にされても困る」云々と答えたのですが…

斎藤環氏退場と、質問タイム

イベント予告では4時半終了だったのだが、盛り上がってもいたし、このあと埼玉でこの日3件目のイベントが控えているという(!)斎藤環氏には時間どおりお帰りいただくとして(拍手のなか退場)、そのまま5時まで延長(今度は玄田有史氏が司会)。 そこで…

トラブル耐性

上山:「ひきこもりの問題に取り組むことで社会参加の回路ができたのは本当に幸運な出会いでしたが、この4年半ほどの活動は、とにかくトラブルの連続でした。で、トラブルのない仕事はないと思うんです」 玄田:「そう、ない!」 上山:「ひきこもりやニー…

「優秀さ」の選択肢?

これに関連して少し気になったのは、「できなくても受け入れてよ」みたいなニュアンスが、当日の私の発言にあったのではないか、ということ。 上山:「『やりたいことを仕事にすればいい』というが(『13歳のハローワーク』など)、イチローなど、あまりに飛…

「そんな回路があったんだ」

上山:「ひきこもりの問題について人前で話をしたり、文章を書いたりする能力を褒めてもらうことがあるが、そういうことをする能力が自分にあるとは、それまで本当に思っていなかった。というか、そんなことで頑張っても誰も評価してくれないよ、と。」 自分…

「驚き」

上山:「大阪のある引きこもりの親の会で初めて体験について発言し、それが好意的に受け容れられたことがその後の社会参加や仕事につながっていったのですが、こんな展開になることは、5年前には全く予想できませんでした。」 玄田:「『驚き』があったんだ…

「食中毒」

前半の対談時に出た玄田氏の「回転寿司理論」を受けて。 上山:「ひきこもっている人は、いわば『過去に回転寿司で食中毒を起こした』ようなもの。ネタが回っていても、席に座ろうとしただけで吐き気がする状態」 選択肢が「回転寿司の店」しかない、という…

事件は「確率的」から「構造的」へ

上山:「東大阪では、20年間ひきこもっていた男性が自分と親の人生を悲観し、ネクタイで首を絞めて両親を殺してしまいました」 斎藤:「あれは心中未遂ですね」 上山:「あ、そうですね。心中です」 斎藤:「これまでの引きこもり関連事件は、特異性の問題…

「現実」?

上山:「私は少し前から、『深刻な引きこもり当事者から餓死者が出るかも』などの話をしているのですが、それに対し、一部の当事者や親御さんから、『悲観的な話をしないでくれ』と批判されているのです。『そういう話は聞きたくない』と。」 なぜか会場から…

「安定」とは

「若い人が、『どういう就職先がいいか』と問われて、『安定しているところ』と答える」ことの理不尽さ(?)について、玄田氏が苛立たしそうに、しかし極めて真摯に語られた。かなり核心的なお話だと思ったのだが、残念なことに詳細を覚えていない。だいた…

「キャリア」

斎藤:「キャリア・プランという言葉が最近よく話題になるが、おかしな言葉。予定など立てられるのか?」 続いて高村光太郎の『道程』という作品の話を持ち出したものの記憶の曖昧な*1玄田氏に代わり、客席最前列のかた*2が朗唱。 お客さん:「僕の前に道は…

「理想像ではなく自分の足元を」――採用基準としての「人柄」?

ひきこもりやニート状態の経験者が、就職活動時の履歴書提出において必ず悩まされる「履歴の空白」について。 斎藤:「岩田さんと上山さんはどうアドバイスされますか?」 岩田氏は、ご自分の体験について話されていたと思う。(すみません、これも失念・・…

数値化のマイナス面

岩田:「うちの家には体温計がありません。厳密に測るとかえって不安になったりするから」 私が玄田さんに「数値化してほしい」と言ったことへの反論という面があると思う。 私が言うと自己矛盾するが、これも重要な指摘だと思う。(イベント全体として、私…

「いい加減になるための、厳密な証拠」

玄田氏:(工藤啓*1氏のお名前などを出しつつ)「支援者の人たちと関わるようになってから、必死に『いい加減になろう』と思うようになっている」 これに続き、玄田氏から「いい加減になろう」という提案(?)があった気がしたので、私から次のように要望。…

「コミュニケーション能力」

玄田:「『コミュニケーション能力』というのは、相手の言うことが分からなくても『ええ、ええ、そうですね、ええ』とうなずける能力のこと。」 会場笑い。

「アソビ」

玄田:「仕事のできる奴というのは、よく見るとアソビが多い」 「遊べる奴のほうが仕事ができる」という意味かな、と思ったけど、そうじゃなく、「いっぱい、いっぱい*1じゃない」という意味だった。 そうすると、「いっぱい、いっぱい」になってる今の俺は…

「慣れる」

斎藤:「いろんなことに『慣れる』必要がある」 上山:「何かに『慣れる』ということは、『意識しないでもできる』ということだと思うんです(多くの人が、右足と左足の筋肉をいちいち意識しないでも歩けるようなもの)。 一方、『できない』人は、できる人…

受け身と必然 (受動的脱落と、能動的選択)

「自分がその仕事に就くことの必然性」という話。 上山:「私は不登校や引きこもりの状態になったのは、望んでなったわけではない*1。 ▼中学で不登校になったときには、本当に恐かった。このまま学校に行けなければホームレスになるしかない、でも自分にホー…

動機づけ

当事者は、就労や支援施設利用などに向けての≪自発性≫を失っている。自分の命を賭けなければならないような水準で、「この世界にあえて関わるのか否か」という葛藤を生きている。自発的に、かつ継続的に何かに関わっていくのが限界的に難しい、というかイン…

「待ち受け」と「訪問」

上山:「行政は、ハコ(建物)や窓口を作るのはうまい。しかし、それは『来てくれればサービスを提供しますよ』ということであって、『来てくれない人』には対応できない。」(神戸でのイベント時のエピソードを紹介しつつ) 「ヤングジョブスポット神戸」で…

「放置せよ」について

上山:「経済に詳しい人の一部には、次のように言う人もいます。『ひきこもりやニートというが、放置してもたぶん親の金でギリギリ食っていける。もちろんわずかに死者は出るだろうが、どんな社会にもそういう脱落者は出る。わざわざ何百億円も投じて、連中…

「嫉妬」と「非社会性」

上山:「ニートや引きこもりを道徳的に批判する人は多いが、なぜか『資産家の子供』は、(「働かず、親の金で生きている」という意味では同じなのに、)道徳的非難の対象にならない。なぜなのか。」 斎藤:「日本では、若者の≪反社会性≫はかなり許容されるが…

「道徳」レベルと「経済」レベル

上山:「個人としては、≪働かなければならない≫には道徳レベル(「真人間は働くべきだ」)の要請と経済レベル(「金がない」)の要請があるとして、追い詰められた最後の段階で問題になるのは後者*1。 ▼親御さんはたいてい、ひきこもり初期の段階では前者を…

課題設定のレベル分け

斎藤氏から、≪働かなければならない≫という道徳についてどう思うか、ひきこもり状態経験者の2人に質問。(岩田氏が何と答えたかは失念) 上山:「『社会保障が破綻するから若い人は働かなければならない』というレベルの話と、個人として『お金がないから働…

お詫び

パネラーとして出演中、ずっと「自分は何を話すべきか」を考えていたためか、他の皆さんが何を言っていたか、その順番がどうだったか、よく覚えていません・・・。 なのでここからは、前半以上に、「ルポ」というより「感想文」、というか「上山が言いたかっ…