「有効なプログラム」

 以下は宮台真司氏のサイトから。(ひきこもり本への解説らしい*1

 既に生み出された大量の引きこもりにどう対処するのかを、私たち並びに行政が、真剣に考え、有効なプログラムを走らせる必要がある。それには自助グループの多様な試行錯誤と、それらに対するメンタルヘルス行政による支援が必要だ。(中略)
 引きこもりの子供とその親たちを救済するプログラムも、引きこもりを生み出さないためのプログラムも遅々としている。確かに政治や経済は重要だが、自分の足下さえ見据えられない国民が、政治や経済を運営するだけの民度を獲得できる筈がない。

 「プログラム」というのは社会学者らしい表現だと思うが、そこで大事なのは「作って待つ」というスタンスではないか。「押しかけて矯正する」のではなく、状況を整備して、その間接的影響を待つ、あるいはまさに「魅惑する」。宮台氏がそこまで自覚的にこの発言を書き付けたかどうかはわからないが、僕自身はそういう姿勢を読み取った。
 けっきょく重要なのは、死に絶えた自発性へのアクセスだ。



*1:どなたか、何という本かご存知ありませんか?