「ゲームプレイ・ワーキング」 【第1回】より

東浩紀: 多様性を拡大するかわりに工学的な画一性を甘受した社会。(略) ひとつは「ゲームプレイ・ワーキング」。言ってしまえば人間グリッド・コンピューティング*1ですね。街の中でケータイ電話で暇つぶしをしていると、オンライン上でなにかの生産に寄与しているというシステムがグローバルに整備されている、という設定です。
下條信輔: なにかの会員になるとポイントがついたりするということでしょうか。
: むしろケータイゲームと SETI@home が合わさったようなものです。 ゲームプレイ・ワーキングサーバーに登録しておくと、暇なときにむこうからミニゲームを送ってきて、その結果がなにかの仕事になっているので小金が手に入る、という新種の労働です。それがグローバルで整備されているため、いまニートとか、ひきこもり、オタクと言われるような人たちでも年収200万円くらいで気楽に暮らせるようになっているわけです。

夢のような話。(実現可能性は、あるいはその時期は?)
これが「脳−コンピューター直結インターフェース」と連動すれば、全身不随の障害者でも労働できることになる。






*1:【原文の注】:「ネットワークを介して複数のコンピュータを結ぶことで仮想的に高性能コンピュータをつくり、利用者はそこから必要なだけ処理能力や記憶容量を取り出して使うシステム。」