2007-09-29から1日間の記事一覧

「もともと自由ではまったくなかった」 【第3回】 【最終回】より

東浩紀: そもそも、人間は工学的にコントロール可能な一種の動物にすぎない。その制御可能性は、人間の生物学的な条件そのものに根ざしているので、本人がそれを自覚可能かどうかはまったく関係ないと思うんです。 (略) しかし、選挙の話はそれに加えても…

意思決定と責任の分散化 【第2回】より

下條: 敢えて言ってしまうと、自由意志というものは実は存在しなかったということになるかもしれない、ということですね。確かにそれは困る。しかし、その自由というものは近代社会の大前提にある概念ですけど、これまでの人類の歴史の中ではそんなに長いも…

「ニューラル・マーケティング」と自由意志 【第1回】より

下條信輔: ぼくらの大学院を志望する大学院生のうち、8割がニューラル・マーケティングをやりたいと言ってきています。数年前は8割くらいがブレイン・マシン・インターフェース(脳と機械を結ぶインタフェース)をやりたいと言っていたんですけどね。ニュ…

「ゲームプレイ・ワーキング」 【第1回】より

東浩紀: 多様性を拡大するかわりに工学的な画一性を甘受した社会。(略) ひとつは「ゲームプレイ・ワーキング」。言ってしまえば人間グリッド・コンピューティング*1ですね。街の中でケータイ電話で暇つぶしをしていると、オンライン上でなにかの生産に寄…

東浩紀×下條信輔 「潜在認知さえもコントロール可能になる」 メモ

「制度や秩序の外に出られない各個人が、その制度の中で交渉能力を高めてゆく」という、理論的であるとともに臨床的な課題のためのクリップ。