映画 『バベル』

僕にとって、生身の人間として生きていることが嫌になる理由がいくつか描かれていて、観終わって少し楽になれた。
生身なんだし、話が通じなくても当然だ。(逆に言うと、これまでに見てきた多くの映画やドラマは、口にされた言葉が相手に通じることが当たり前に描かれていて、それがすごく神経症的にイライラする。そんなのは現実じゃない、誰かの空想を覗き込んでいるにすぎない。そのことに気づかされた。)
人間に生身の肉体があるというのは、本当に鬱陶しい。(性なんてなければいいのに)


■上記サイトにある、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の言葉:

 「人間の大きな悲劇は、愛し愛される能力に欠けていること。愛こそが、すべての人間の生と死に意味を与えるものなのに」
 「一番よかったのは、人を隔てる壁についての映画を撮り始めたのに、人と人を結びつけるものについての映画に変わったことだ。つまり、愛と痛みについての映画だ」

この映画に描かれているような現実を前提として、言葉を交わしたい。*1





*1:この映画では、日本語音声部分でも日本語の字幕が出るのですが、このような活動があったのですね。 ▼「映画『バベル』鑑賞で体調不良 配給元が注意喚起」とのことですが、私はクラブ内でストロボが明滅するシーンが始まったところで、目をつぶって顔を手で覆い、明滅が終わるのを待ちました。 それでもストーリー理解には問題ないと思います。