「当事者ナルシシズム」

ひきこもりにせよ何にせよ、「当事者」という言葉の周辺にはつねにナルシシズムの臭気がある。 ▼「哀れなほど 真実を知らないプロレタリア」というつぶやきで締めくくられる『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』第2話「飽食の僕 NIGHT CRUISE」*1では、「正義感ナルシシズムに満ちた誇大妄想」に耽る「不特定多数のうちの一人」が描かれる。
しんどい状況にあって、ものを考えようとする者がつねに矮小に取り憑かれてしまうナルシシズム。 ▼「当事者ナルシシズム」と呼ぶべきものを単に否定するのではなくて、冷静に観察と分析の対象にする必要がある。 【このことは、論者一般に対して考え得るはず。】
ナルシシズムは、メタ的・社会的な考察がすごく難しい。 でも、政治や経営の統治スキームにとって、無視できない要素のはず。*2







*1:地上波では欠番

*2:大野正和氏は、「自己愛が、いかに現代の仕事観に影響しているか」(自己愛型仕事倫理)について検討中とのこと。