鈴木健:「なめらかな社会とその敵」

 この世の中には二つのタイプの人がいる。世界に根拠があると信じる人と、世界は無根拠だと信じる人である。後者のタイプはさらに二つのタイプに分かれる。過去や現在の世界の無根拠性を暴くことに喜びを覚える人と、無根拠であるが故に新しい秩序を生み出そうとする人である。後者のタイプはさらに二つのタイプに分かれる。無根拠なのだから新しい秩序はなんでもかまわないという人と、無根拠性それ自体を新しい秩序に組み込む人である。

「ミクロな個人支援」と「マクロなシステム設計」があるとして、後者のヒント。