田中康夫×浅田彰×宮台真司:「『不安』の時代から『自律』の時代へ」

浅田氏の「自分自身を芸術作品として作り上げていく」という指針は興味深いが、「禁止のないところで欲望が自分を律する自律」というのは、本当に厳しい倫理だと思う。▼私はそのような倫理を生きるためにも、いちど非合理で無条件的な禁止を自分の中に措定する必要を感じるし、じっさい現在はそのようにして生き延びている。その禁止ゆえに、内面バランスと「欲望の道をゆく」ことをかろうじて継続している。

  • このトークに関連する宮台氏のエントリー「小泉自民党大勝に見る「バカの壁」」は、勉強を進める上で必読だと思う。
    • 「不安な者が縋る乗り物こそが不安を再生産する」逆説、「幸せになろうとしてアーキテクチュラルな権力を翼賛する」逆説。▼ポストフォーディズム下での「憤怒による憤怒原因の強化」というジレンマは、しかしそれではどうしたらいいのやら…。