単独性を僭称する特殊性?

宮台真司×奥平康平『憲法対論』ISBN:4582851649 を読む努力を続けていますが*1、どうもやはり「日本」について、「単独性」(代替不可能)を言うかどうか、がネックのように思えます。
天皇を、「法則の崩壊する」ポジション(特異点)として要請するにしても、それは形式的な要請(特殊性)であって、「代替不可能の単独性」ではないのではないか。つまりジジェク的に言えば、それは「世界中の国が採用」すべきものであって、「日本」だけのものではないのでは。


宮台氏は憲法の話をするときには「他の国にも通用する議論」をしているようなのに、「天皇」「日本」の「文化的」側面を問題にするときには、「代替不可能の単独性」を主張しているように見えて、その混乱が理解をひどくややこしくしています。
憲法的枠組みは死守すべきだ」という話と、「日本を文化防衛すべきだ」という話とは、分けるべきではないでしょうか。





*1:なんとまだ第二章を読み終われない(汗)