2010-07-17から1日間の記事一覧

当事者発言論としてのフランス現代思想

最近ようやく気付くようになったが、 20世紀のフランス思想は、《当事者発言》の推奨と、そのための原理的整備を延々とやっていたのではないか? ざっと思いつくだけでも、 ドゥルーズの《受動性》。 すでに生きている関係性から当事者的に立ち上がる思考。 …

自分の当事者性を棚上げしないでほしい。

先日ある地方で、《ひきこもり経験者》という枠でお招きいただいた講演会があった。 取材に来られていた新聞社のかた(Gさん)と、次のようなやり取りがあった。 上山: 今の私の活動趣旨は、それぞれの立場の方に《当事者発言》していただくことです。 たと…

《当事者》という語の流通の仕方には、問題が多すぎる。

逆にいうと、日本の思想的・運動的な現状を理解しようと思ったら、たとえば《当事者》という語の使われ方を分析するのが効率的だ*1。 明示的に登場しなくとも、この概念は私たちの議論と活動に、まちがったフレームを与え続けている。 *1:日本から《toujisha…