2007-02-04から1日間の記事一覧

議論の雛形と宿題

著者のお二人が試みたのは、ものすごく独特の「当事者語り」に見える。 個人的な体験や執着心が理論的な話と往復し、議論の強度を生んでいる。 「こんなふうに感じる自分はどんな場所に住んでいるのか、これからどうなってゆくのか――どうするつもりなのか」…

「家族、積みすぎた方舟 P288〜293」

sava95 さんによる抜き書き。 家族が家族である必要をもちつづけるのは、それが依存的な存在をかかえこむからではないのか? 家族は「性的な絆」であるよりはもっと、「ケアする絆」ではないのか? (略) 「子ども」とは「病人、高齢者、障害者など」のすべ…

「リベラリズム的」(北田暁大)

ものすごく濃縮された説明的メモ。 「リベラリズム」という言葉はいろんな意味で使われるのですが、 (1) 「善にたいする正の優先」を掲げる規範理論(哲学)としてのリベラリズム (2) (第二波以降の)フェミニストが批判してきた(理念型的?)「近代自由主…

第V章は、これからくり返し読書や議論のガイドにすると思う。

少し引用。(p.252-5) (『家族、積みすぎた方舟』の著者マーサ・ファインマンは、) 親密圏としての家族を徹底的に脱構築しつつ、ケアの与え手と依存者との関係性の場、養育単位としての家族というものを再構築しようとしている。 (中略) リベラリズムと…

『東京から考える 格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス)』

重要な読書体験でした。 ひきこもりに興味があって、東京そのものにほとんど興味がない私は*1、地名等を適当に読み飛ばしつつ、 p.46 ヴァーチャルな地元意識 p.51 「ニート的」環境をめぐる議論 p.208 職能集団の街 p.222 もはや「危険な街」は存在しない p…

 事実、権利、症候