2006-02-28から1日間の記事一覧

「問題の支配」=「論者の支配」?

「他の人々を支配しようという欲求は、自己の部分を支配しようとするゆがんだ欲動として、ある程度説明できるだろう。他の人びとの中にこれらの部分が過剰に投影されると、投影された部分はその人びとを支配することによってのみ支配されうる」(『メラニー…

「非社会」と精神主義

不安を煽るようなVTRの後で、「それではどうしたらよいか」というトピックに入ると、発言者たちは自分の「いっしょうけんめい」を披露します。制作側は彼らの語りに続けて、美談エピソードをはめ込みます。そして、この傑出した人たちのように「いっしょうけ…

疑問の焦点

さて、これまで述べてきたリベラリズムの主張は、なぜか「きずなをバラバラにするものだ」といった誤解を受けやすいものです。 こういう誤解は、「きずな」なるものを単数で、しかも宿命的なものとしてイメージすることから来ています。「たとえ屈従的なきず…

『「ニート」って言うな! (光文社新書)』内藤パートより

「教育の職業的意義」の向上を徹底して訴えた本田パートに対し、内藤朝雄氏は次のように主張する。 全体主義とは、教育が社会を埋め尽くす事態をいうのではないでしょうか。(p.114) 提供されるべきは、教育ではなく、ライフチャンス(とセーフティ・ネット…