西川美和インタビュー 4

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/topics/20060630et03.htm

 何度聞かれても、答えに窮する質問がある。 「なぜ女性のあなたが男の兄弟の話を撮ったのか」。 日本で数少ない女性監督への関心からだろうが、「異性の物語に挑戦しようとか、“男”という生き物をひもとこうとしたのではないので、分からない」と当惑する。

この作品を「女性が撮った」という事実で、僕は(たぶん)すごく救われている。

 自分のことにしか関心がなかった猛は、兄の内面と向き合わざるをえなくなる。 「人との距離の取り方とか、人に対して発した言葉の責任について省みるようになることで、人生が変わってくる。 それは男も女も関係ない」

 「『女性にしか分からない繊細さを描いて』と言われたらできなかったかもしれない。 だけど、男性の視点で客観的に女性を見ることが許されたので、私にもできると思った」

 「自分で物語を編みたい。 それ以外の方法をとってまで、映画を撮りたいとは思わない」





http://www.kansai.com/music/sp_live/index_060727_2.html

 スタッフとは経験を重ねるごとに互いの長所を出し合えるようになるものです。 だから本当に信頼できるスタッフのことは一生離したくない。 「音楽」に対しては阿修羅のごとく厳しく真面目なカリフラワーズも、私にとっては大切なスタッフの中の1チームなので、もし、また恥ずかしくない脚本が書けたら是非お願いしたいと思っています。





http://www.j-wave.co.jp/original/futurelounge/f_topics/topics06_0708.html

 心情を伝えるのに、映画では視覚的なものか聴覚的なものに頼るしかないんですが、今、自分が心の中で考えていることを言葉にはしないじゃないですか。

 やはり、しばらくは映画を作る努力をしていこうと思いますけど、今回、撮影が終わった後、『ゆれる』の小説を書かせて頂いたんですね。 その体験が自分にとってすごく面白くて、小説は、目に見えないことをいくらでも表現できるんですよね。 その時、小説で出来ることと映画で出来ることの違いが、自分の中ではっきり確認出来たので、また脚本作りに新たな気持ちで臨めるかも、という気分になりました。 でも、小説は本当に面白かったからまた書きたいなと思っています。