動機づけ

当事者は、就労や支援施設利用などに向けての≪自発性≫を失っている。自分の命を賭けなければならないような水準で、「この世界にあえて関わるのか否か」という葛藤を生きている。自発的に、かつ継続的に何かに関わっていくのが限界的に難しい、というかインポテンツ(無能力)の状態。
そこで斎藤環氏が、私のブログ活動(このブログです)に言及してくださり、「自発性や継続性が困難なはずなのに、どうして続けていられるのか」と質問くださる。

斎藤:「ブログ全体の原稿の分量は、出版された本より多いですよね」
上山:「何冊分にもなります」
斎藤:「一銭にもならないのに、あれだけ書き続けられるのはなぜですか」
上山:「・・・・強いて言えば、『怒り』でしょうか・・・・」
玄田:「その怒りを、仕事を通じて社会につなげられないかな」
(いずれも大意)

このあたりは、常に自分でも葛藤している。
私はこれに続き、滝本竜彦氏の小説に「敵がわからないのが苦しい」というモチーフがあるらしいことに感銘を受けた、と話した。