死亡事件続報:「代表理事 暴行は否定 「他の入寮者に危害恐れ」」(読売新聞)

正直に言えば、この事件を聞いたときの最初の感想は、恐怖や怒りと同時に、罪悪感だった。
ガラス戸棚に食器をたたき投げ、壁を足で蹴破り、天井にはおかずがベットリ・・・という暴れ方をしていたかつての私*1は、「手に負えない」存在だったはず。 自宅の中だった私は一方的に「暴力をふるう側」で済んだが、強圧的な人間に囲まれた見知らぬ場所だったら、やっぱり殺されていたのではないか。
逆に言えば、僕を殺さずにいる我慢を家族に強いていたわけだ。
「だからいま暴れている人は改心しなさい」という説教は、何の役にも立たない(それは徹底的に逆効果)。 というか、私がいま暴れずに済んでいるのは、「改心したから」ではない*2
本人が暴れていたか、暴行があったかどうかも含め、今回の事件の詳細はまだ分からない*3。 「どのように報道されるのか」という報道姿勢にも留意しつつ、続報に注目しようと思う。





*1:拙著 p.99-100 に、暴れていた当時の日記を書き写した克明な描写がある。

*2:この言い方が何重にも問題含みであることは承知している(現に私は変化している)。 ▼このあたりの事情について精緻に考えることこそが重要なのだと思う。

*3:自分で取材することも検討したが、いくつかの情報や事情から、すでに断念した。