不安

これまで「ひきこもり」は家庭内に留められていたが、間もなく親に扶養能力がなくなり、社会保障もないのだから、彼らは大量の 「ホームレス」 「路上死」*1 「餓死」*2 「自殺」 などに変貌してゆくのではないか。 ニートが就労機会のないまま高齢化すれば、事情は同じのはず。

ホームレスなどの増加を「迷惑」としか考えないのが大多数の住民感情だと思うが、街中がホームレス・行き倒れ死体・自殺者であふれ返ったとき、何が始まるのか。



*1:「路上死」は、それ自体としては「死因」ではないので、公的な統計はないようだが、「大阪市における野宿者死亡調査」などが参考になる。 2001年の大阪市のホームレスは8660人だから(厚生労働省は隔年でしか統計を取っていないようだ)、「4〜50人に1人」が路上死?(地域ごとの支援体制によって死亡率は変わるはず)

*2:こちらを参照。

*3:警察庁統計の対象となるのは自殺を図ってから24時間以内に死亡した人に限られているため、その後の死亡や未遂に終わった例を加えると、自殺の実態は統計数値の何十倍にもなるだろうとの推計もある。」(「深刻化する“労働者の自殺”」より)

*4:(何度も触れたことだが、)世間的には「ひきこもり」というと、「ネットばかりやっていて、特に2ちゃんねらーが多い」と思われるのかもしれない。 しかし斎藤環氏によれば、当事者のネット利用率は「1割」だというし、2ちゃんねる書き込み率となるとさらに激減するはず。 だからネット上で散見する人物像から「ひきこもり」をイメージすると、かなり間違うことになる。 実際には、当事者の9割が自宅で息を潜めている。

*5:「ひきこもり」と「ニート」の統計数字は、どの程度重なっているのだろう。