映画『サブスタンス』

【※ネタバレ注意】

若返りの有難みを外見だけに特化してることなど、男としては感情移入がしにくい。電話越しに指示された住所はいかにも怪しそうな場所で、あそこに入り込んでしかも自分の体に大量の薬剤を注入するとか――そのあたりの心の動きも「あり得ない」としか思えなかった。外見のためだけにそこまでやるのは整形依存への風刺か。

中高年男性や食べ物を極端な生理的嫌悪の対象とするなど、摂食障害がらみの女性目線を感じた。ひたすら体にこだわってるのに《身体性》の自律的感覚が希薄で、周囲の目線から切り離された自尊がない。

グロテスクな身体描写をモノトーンの幾何学画面で見せるのはメリハリとして成功してる。総合的には、「女性の描いた少女漫画みたいだなぁ」という印象。