発言者「山本博司」*1で検索し、「2012年3月16日 予算委員会 約7時間4分」をクリック。始まった動画でいったんバーを最後まで移動させて、最初の画面が終了した後に自動的に始まる次のパート(後篇)の、1時間42分12秒あたりから、ひきこもりに関する話題が始まります。
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- 1時間49分50秒〜、発達障碍について。 cf.「世界自閉症啓発デー」 http://bit.ly/x28tD0
- 1時間58分30秒〜、孤立死について。
1時間49分あたりからの、野田総理の答弁:
ひきこもりということはですね、ご本人、あるいはご家族の心情を慮るとですね、たいへん大きな問題だと思いますが、その中で、ご本人の意欲と能力が発揮できない状況というのはこれは社会にとって損失だと思います。さきほど、ひきこもりのための対策が、徐々にではありますが進んでまいりました。ようやくアウトリーチまで出てきたということでございますが、そういうことを進めながらですね、ひきこもりがだんだん解消されていくことは、分厚い中間層の復活につながる*2という、そういう視点からも大事だということを、議員のご質問を聞きながら、あらためて認識をしましたので、厚労省としてもこれから取り組みを強化すると思いますが、私もその動きを、後押しをしていきたいと思います。
「とにかく働くやつが増えれば中間層が分厚くなる」って、それは根本的に違うのでは。
不安定就労がいくら増えても、中間層にはならないでしょう・・・
――という感じで言いたいことはいっぱい出てきますが、
予算委員会は、お互いが用意してきた話を大過なく成立させるのが最優先の場だと思うので*3、むしろ課題は、
「国会の場ですらこういう話ができるようになってきた」と言えるような状況作りは、どうすればできるか
なんだと思います。
現状では、「対策センターを作れば対策したことになるから、つくらねばならない」という発想しかなく、事態の内的必然に基づいた論点設計がありません。そもそも引きこもりでは、既存の問題意識を反復することそのものが事態の悪化と共犯関係にあるので、官僚的発想、アリバイ作りの発想しかできない人には、研究すらできない*4。
決定権を持った人たちに都合の悪い話もしなければ、事態は改善できない。
そういう事情そのものに取り組まなければ。