斎藤環さんと私の往復書簡 「和樹と環のひきこもり社会論」、今号は斎藤さんで、『名づけと関係性』です。
今号で斎藤さんは、映画『ラスト、コーション』などに触れながら(参照)、次のように論じておられます。
私は関係性について、いかなるコントロールもきかない「現実的なもの」であると考えるに至っています。
ここで「現実的なもの」と呼ばれているのは、ラカン派の《現実界 réel (レール)》という概念を参照しているのだと思いますが*1、人と人の関係を「関係性」と名詞化し、それをラカン派の《réel》と重ねるのは、非常に問題含みであると同時に、ここを焦点にいろいろ立場の違いを論じられるように思います。 単にラカン理論の正統派から逸脱しているとかではなくて*2、「人が社会化される」という事情そのものについて、政治的−臨床的に反論してみるつもりです。
-
- 本屋さんでは売っておらず、すべて立ち売りです。 販売場所はこちら。
-
- 各販売員は、バックナンバーも大量に取り揃えて立っておられます。 ▼ひきこもり問題に興味をお持ちの方は、特に「第45号:特集:ひきこもりの未来」と、それ以後の号をどうぞ。