「正義」の制度的硬直

  • 「正義はあっても分析はない」ような人たち。 「正義の味方」を演じているつもりの、幼稚なナルシシズム。(とはいえ、実際の行動においては、そうした硬直した態度が必要だ。自意識のエクスキューズは、たいてい「何もしないでいる」ことの言い訳でしかない。)


  • 権威を失墜させることが、「してやったり」の快楽を含んで自己目的化する。 私怨晴らしと、公共的な意義を含んだ正義の線引きは本当に難しい*1。(語り手によって、正義の内実は変わってしまう?)


  • 「懐疑なき正義」を遂行すべき局面・瞬間と、分析的で換骨奪胎的な検討(ミーティング)の時間は峻別すべき。 左翼的な「自己批判」「総括」は、たいていアリバイ作りでしかない。




*1:多くの固有名詞を含む『キャラクターズ』が、私怨晴らしではない保証はどこにもない。むしろその微妙さをこそ作品として問うたのだと私は受け止めた。