長期にひきこもっている家庭では、社会復帰を話題にすることは、トラウマをそのまま話題にすることに等しい。 沈黙でようやく維持されているものについて、「話題にしてしまうこと」。
社会生活を続けている人にとっては、「社会に関わっていれば嫌なことがあるかもしれない」というのは分かっても、社会参加を話題にすること自体がトラウマに抵触するとは思えない。 社会参加とは、「頑張ればできること」でしかない。
話がまったく合わない。

    • 【追記】: それが心理的なダメージの問題であるとしても、だからといってケアされるべき問題であると決まるわけではない。ベトナム帰還兵は補償を得ているが、ひきこもっている人は従軍したわけでもない(言うまでもなく、このような比較自体が激怒を誘う)。 ▼社会の現状に、そこで生きる人を痛めつける事情があるとしても、どのようなダメージが優先的にケアされるべきか、どのような構造的問題から順番に対処されるべきかは、政治的に決められる。よくわからない事情で苦しんでいる人間は、直接的にはむしろ黙殺される前提で話が進む。