要点

双方のネット上文書、貴戸氏への取材、それに『不登校は終わらない』の再読から、次のような事実が確認できる。 これは私がまとめ、事実関係のみを貴戸氏にチェックいただいた。 強調は、貴戸氏によるチェック後に私がおこなった。

  • 貴戸理恵氏は、シューレ経験者8名を含め、取材対象者15名全員から出版許可を得た上で、初版を出版している。
  • 初版出版後の削除・修正要求は、「見解」に手記を寄せた2名からのみ。 取材対象者中この2名のみが「シューレ大学」に在籍中で、不登校を研究している
  • 貴戸氏は、東京シューレ奥地圭子氏には取材を行なっておらず、言及や引用は公刊物のみを参照したため、奥地圭子氏に出版許可を取る必要はないと判断した。
  • 貴戸氏は初版出版後、第2版出版前にシューレ側と話し合いを持ち、260箇所あまりの修正要求書を受け取っていたが、「取材対象者からの削除・修正要求」と、「誤字脱字・事実誤認の修正」のみに応じ、≪解釈≫レベルで意見を一致させる修正要求には応じなかった。
  • シューレ「見解」に手記を寄せた取材対象者2名は、初版出版後に出版許可をひるがえしている。 貴戸氏は第2版で彼らの削除・修正要求に全面的に応じたが、「見解」に掲載された手記は、削除・修正の完遂を踏まえた上で提出されている